うらめし絵日記-浦島太郎と受け継がれし二つの迷秘宝ー

水城 優

 いまどきいまどき、海辺の町に浦島太郎の子孫が住んでおったとさ。

浦島家には、代々引き継がれているしきたりがあった。それは『太郎拝命の儀』である。これは、浦島家の長男が十九歳になると、太郎の名を受け継ぐのである。浦島佑太郎も御年十九歳となり、第八十五代浦島太郎となる。
太郎の叔父、小次郎は小江戸川越の大学の助教授であるが、友人の誘いを受け、現地で四年間教鞭を執るべくアメリカに旅立つことになった。そのため太郎は小次郎が建てたうらめし荘の管理人代理として新天地川越に赴く。小次郎が旅立つ直前、浦島家に伝わる二つの迷秘宝、玉手箱(願望を叶える煙)とマジックシェル(異世界とをつなぐ扉)についての秘密を知る。
太郎は興味半分からマジックシェルを使い、天上界の清楚な美少女メル・リーと知り合いに
なる。ところが、彼女の妹、ポロンが地獄界の悪魔たちによってさらわれてしまい、太郎はメル・リーと共に地獄界へと旅立つ。
その頃、地獄界では悪魔大王の娘であるアクマコの花婿選びが執り行われていた。花婿選びの会場に現れた太郎たちは、ポロン救出の条件としてアクマコの花婿候補、巨獣ギランと対決することになる。玉手箱の力を使い辛くも勝利した太郎を、アクマコが見初めてしまい、状況は思わぬ方向に動いていく。
とある夜、うらめし荘を高温多湿の暑さが襲う。その暑さはマジックシェルから漏れ出したものと判明。どうやら、熱の発生源は獣界であることが分かった。獣界に赴く太郎は、そこで高熱と掻痒感で苦しむパンダヌキのポンちゃんを救う。話を聞くと、獣界のお尋ね者にやられたという。太郎たちは、二悪獣の逮捕劇に付き合わさられる羽目となる。
夜な夜な地下室から怨霊ともつかぬ声が聞こえてくる。マジックシェルが示す先は何と魔界であった。正体は魔界のどんこと、闇太郎であった。闇太郎は、世に埋もれしお話界の太郎たちに成り代わり、太郎に挑戦状をたたきつけてやってきたのであった。
乙姫主催のパーティに呼ばれたうらめし荘の住人たち。太郎はそこで、浦島太郎のお話に登場しているという五捻童子と出会う。彼らは浦島太郎と乙姫の恋の橋渡しをしたのに物語では粗略に扱われていることに腹を立てているという。そして、太郎に復讐戦を済ませた後に、五捻童子という絵本を世に出版したいと、熱く思いを語るのであった。

目次

うらしま絵日記ー浦島太郎と二つの迷秘宝ー

プロローグ
更新日:2019年05月18日
第一小話 天上界から来た純な少女 メル・リーの巻
更新日:2019年05月18日
第二小話 地獄界のヤンチャ娘 アクマコの巻
更新日:2019年05月18日
第三小話 龍一族の血を引く者 龍宮寺乙姫の巻
更新日:2019年05月18日
第四小話 極悪同盟 越後屋孫兵衛と丸岡代官の巻
更新日:2019年05月18日
第五小話 獣界探偵 ポン・ちゃん只今参上の巻
更新日:2019年05月18日
第六小話 忍びの末裔 風魔小太郎の巻
更新日:2019年05月18日
第七小話 魔界のドン 闇太郎現るの巻
更新日:2019年05月18日
第八小話 凶敵からの挑戦状 五捻童子登場の巻
更新日:2019年05月18日
エピローグ
更新日:2019年05月18日
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