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第3話「プリチー教師のお話」



衝撃が走る。

「先生……まさか……嘘ですよね……?」

「嘘だと思うか、天谷?」

先生の顔は一ミリも笑っていない。綺麗な肌は微動だにしないのに、不思議とプンプン丸なオーラが見えてしまう。

……プンプン丸とか、そんな可愛いものじゃないけど。

「んなね、まさか低位(ひくい)先生ともあろう御方が嘘をつくなんてあり得ませんよね………?」

「そうだな、天谷。私は1度言った事に責任を持てる大人だ。安心しろ、嘘をつくのはエイプリルフールだけと決めている」

背伸びして大きく見せる先生。
名前の通り先生の身長はメチャクチャ小さくて顔も超絶ロリ顔だ。見た目だけみれば、中学生とか高校生で通るレベル。学割引とか、そーゆー類いの奴なら顔面フリーパスで通ってかなり得しそうで羨ましい。

けれど、中身が熟されたTHE厳しい系教師のそれなのだ。
人当たりが兎に角悪い。いや、人って言うか生徒に。先生のプライベートはしらん。
大学という超フリーダムな授業で唯一と言っていいほど、高校の授業を思い出す遅刻厳禁、居眠り厳禁、課題の提出遅れ厳禁なのだ、ありえない。

「あははは、先生今日は4月1日じゃないっすよ。もう、先生もおちゃめなんだから☆」

そんな先生でもきっと、ギャップ萌えとやらを知っていて、最近チャレンジしようとしている。そんな蜘蛛の糸にもすがる思いで聞いてみた。

「なめてるのか天谷。私とて日付を忘れるほどボケてない」

「アヒャヒャヒャヒャ……まじかよ」

まあ、ですよね。

「明日までにレポート100枚終わらせないと単位はやらん、いいな」

「はい……頑張ります……」

そして俺は、先程挙げた先生の授業禁止事項の全てを犯し、それ相応の罰を受けることになった。

「あははは、頑張るぞぉ」

本音と建前。

建前をしっかり立てておけば、心の中で『ロリババア死ね』とか思っていても何の問題もない。

「そうか天谷。なら、あと50枚追加な、頑張れよ」

「くそババアてめぇぇぇぇ!!」

「ああああん……?」

「あっ…………」

死ぬほど叱られて、そのあとプラス50枚を余儀無くされた。

天谷奏くん、終了のお知らせでした。

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