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第2話 出会い! (11)

目の前に灯りを灯してみたら、人がいるのですよ。こんな暗闇の中に。それも男性が。|私《わたく》の事を失礼にも、お化けだと述べてくるのです。人魚の一族の姫でもある、|私《わたくし》シルフィールの事をですね。
だから失礼極まりないとは思いませんか?

と、いう事ですから、目の前の男に罰を与えてやろうと思うのです。

それも思いっきり、鉄拳コブシのグ~でぇ、ええええええ‼

まあ、そんな訳だから、男性に近づいてみます。もしも、私に触れて凌辱しようとでもするのなら。魔法で殺してやりますから。皆さん心配しないでくださいね。
よ~し! ゆるりとですが、男に近づいてみます。

「……ん?」

え~と……更に良く見て──確認を取ってみると。

あれあれ?

ロープが見えますね?

……え~と、更に良く見ると?

あっ? 目の前の男──ロープに首を掛けようとしています。

だから|私《わたくし》は、その男性に鉄拳制裁を与える所ではありません。
早く止めて、救出しないと!
もしかして、目の前の男性、死ぬつもりではないのでしょうか?
とても、大変な場面に出くわし、|私《わたくし》は大変な事に巻き込まれそうな予感です……

ああ、扉の向こうの世界は、|私《わたくし》の創造とは、全く違う世界のようでしたよ。
ただただ、真っ暗闇が広がる、冥界のような世界で御座いました。
だから期待外れで、あああ……な、|私《わたくし》なのですよ。
……それにこの調子だと、我が一族を救済してくれる勇者などは、期待外れでいない気もしてきました。

あああ、伝説は全く夢幻でしたよ……


◇◇◇◇◇

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