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中退

かおるはこうして辛い修行の道に行くことになった。


それから一ヶ月後、かおるは高校を中退することにした。


これから始まる修行のためであった。


友達のキョウコとサカキは何で学校を中退するんだと、問い詰められたが、かおるは親の都合さ、といってのけた。


学校を中退してかおるは家に帰ると自分の部屋にこもった。


声を圧し殺して泣いた。


かおるは出来れば高校を卒業して、トシキと甘く切ない人生を本当に送りたいと思っていた。


普通の女の子として暮らしたかった。

そんな当たり前の事が不可能と感じると、絶望のふしに追いやられた。


かおるは泣きながらベッドの上で寝ていると、猫のククトが寄り添ってきた。


ククトはニヤーと鳴くと、かおるにテレパシーを送った。

その声は本当に心配している声だった。


ククト

「カオル、大丈夫か、ずいぶん泣いているようだが」


カオルはハッとしながら言う。

「大丈夫、じゃあない子も知れない」


ククト
「そうだな、この事は凄く非現実な事だな」


と優しく言った。


カオルは枕に顔を埋めながり言う。

「そうだね、ものすごくひどいよ、なんでわたしだけ、こんな目に遭うのさ、みんなひどいよ」


カオルの気持ちがいたいほど分かるククトは、考えてから言う。

「そうだな、まったくひどいもんだ、別にカオルでなくてもよいようなものだがな、みんなひどいな」


カオルは無言になりながら、ひたすら自分の運命とさまざまな者を呪った。


そんな絶望の中、シユタイナーの声が聞こえた。


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