17
『そんなことより。私が言いたかったのは、そのことじゃなくて。菜々子、今日予定ある?
真美子も主人もあんたの事を心配していて良かったらだけど今日ウチに来ない?
真美子も入れてお鍋パーティーでもしない?』
えっ?お鍋パーティー!?
心配させたことではなくて、お誘いだった。
「えっ?いいの?美希の家。
こないだ行ったばかりなのに……」
『あぁ大丈夫、大丈夫。
主人が提案してくれた事だから。真美子の方は、旦那が出張みたいだし』
「分かった。ありがとう。
すぐにそっちに行くわね……うん。じゃあ」
そう言い電話を切った。あ、そうだ!
マッサージの本。さっさと買わなくちゃあ!!
ついでにコンビニでお酒買って行こう。
このメンバーなら間違いなくたくさん飲むし。
私は、慌てて店内に入り直した。
本を買うと近くのコンビニに寄りビールを何本か購入。私は、美希の自宅に急いだ。
自宅では、美希と旦那さんが温かく迎え入れてくれた。
そして改めてお鍋を囲みながらお詫びとあった事を全て話した。
「……と言うわけで今に至ります。
皆様。大変ご迷惑をおかけしてすみませんでした」
私は、深々と頭を下げて謝罪した。
情けない事だが、皆が居てくれて本当に良かった。
改めてありがたみを知ることになった。
「へぇー課長なかなかやるわねぇ~カッコいいじゃん」
「本当。私も課長に任せて正解だったと今でも思うわ!」
うんうんと納得する美希と真美子だった。
本当に課長が来てくれなかったら、自分がどうなるか分からない所だった。課長にも感謝しなくちゃあ……。
「それで、どこまで行ったのよ?その後。
悪い男から助けてもらって、普通ならいい雰囲気になったりキスの1つや2つぐらいするもんでしょ?」
そう言ってくるのは、真美子だった。
き、キスって……いや。ないない!!
嫌だ……変なこと言わないでよ!?課長相手なのに。