「L」と雨降る日々のこと

WK2013

 出会ったその日に、彼女は自分のセクシュアリティを告白した。
 ボクの好みのタイプではない彼女。
 彼女にとって、そもそも恋愛の対象にはならないボク。
 それなのに、いや、それだからこそ、かもしれない。
 ボクたちは同じ時間を過ごした。
 人生の中では、通り雨のようなほんの短い間のこと。
 時計の針を元に戻すことはできない。けれど、
 雨に彩られたそれらの日々の、
 淡い記憶の1ページが、心の奥底からふと蘇る。

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更新日:2022年06月19日
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