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第29幕 警告

1
ドオオンッ
「な、何? 」
朝、早くから響いた爆発音に舞は飛び起きる。
それから少しして、屋敷の中が騒がしくなった。
(今のは何処から? )
部屋から舞が出ると、丁度飛影が通りかかった。
「今のは何があったの?一体、何処が? 」
「……わからない。光の街ではなさそうだが、近いのは間違いないな」
(ってことは、闇の国の何処かが攻撃された! )
そう思った舞はある場所へ走り出す。
「おい!何処へ行くんだよ!? 」
飛影が追いかけてくるのはわかったが、一つ確認することがあった。
封魔の眠っている部屋まで来て、誰もいないことに中に入る。
(……よかった)
闘神達の姿もないが、雷牙達もないことに安堵する。
「……何で今此処に? 」
「え、えっと……」
後ろからの声に飛影まで来てしまったことを思い出し、舞は苦笑いする。
「何か隠してないか? 」
「な、何も隠してなんかないよ」
そう返した時、此方へと幾つかの足音が近付いてくる。
「……って、お前らもか」
呟いて飛影が視線を向けた先には、雷牙、夜天、光輝の姿があった。
2
「……迷っているならやめた方がいいよ」
何故いるのかと視線を向けてくる三人に舞は言う。
「……お前、俺達が何をしに来たのか知ってるのか? 」
それに頷いて返す。
「……さっきの爆発音、皆の注意を引き付けるのと同時にあなた達への警告だったんだね」
「「「…………」」」
「……早く封魔を始末しなければ……国を攻撃する。……そう脅されたんでしょ? 」
「!!そうなのか? 」
「……ああ、そうだ」
諦めたように雷牙が言う。
それと同時に、雷牙の手から雷が放たれる。
「あっ……! 」
「しまっ……」
電流は封魔へと向かっていく。
だが、それは彼に到達する前に四散した。
「風夜……、花音……」
夜天の声と同時に、風夜が翳していた手を下ろす。
「……お前が話したのか? 」
「俺に相談したのはお前だろ」
「俺が相談した件はこの事じゃないだろ」
「何かあると思ってな。先手を打っただけだ」
「光輝、雷牙くん、夜天くん」
風夜についてきた花音が口を開く。
「……風夜から話は聞いたよ。……私も迷ってるくらいなら、やめた方がいいと思う」
「それに……、今回、成功させたところで一時凌ぎにしかならないと思うけどな。ずっと奴等の言うことを聞いてその場凌ぎをしていくのか?一年前の火焔達と同じようなことになってもいいのか? 」
そう言った風夜に夜天と光輝は目を逸らした。
「でも、俺は……」
「魔神族だから、奴等のいうことを聞かないとってか」
「……俺も魔神族だけど、奴等のいう通りにはなってないし、今後もなるつもりはないがな」
飛影の言葉にも雷牙は迷っているような様子を見せる。
その時、一つの声が聞こえてきた。
「……やっぱり、無理だったみたいね」
「!! 」
それに雷牙の肩が大きく跳ね上がる。
舞が視線を向けると、どこか雷牙に似た雰囲気の男女が立っていた。

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