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第十一話 献策と誕生

 関羽が新たに汝南と寿春を得た時、四人目の軍師となった魯粛がある献策を進言をした。

「これから先、曹操と劉表、孫策と争うには数十万の兵と数百万の兵糧が必要不可欠にございます。寿春と汝南は袁術の悪政により荒廃しておりましたが、特に寿春は作物に適した土壌により新田開発や治水工事によっては数年で賄える米が手に入る可能性があります。どうか、この魯粛に寿春を任せて頂けないでしょうか?」

 関羽は魯粛の進言に疑問を問いた。  

「如何程の人数と銭が掛かる?」

「昼夜を問わず二交替として二万人から三万人の人足。当面は我らの兵に屯田させて銭は袁術から奪った財貨を売れば可能にございます」

「良かろう。確かに米が食えねば戦えぬ。それに兵も集まり更に俺の国は強国となる。心して励むが良い!」

「ありがたき仕合わせ! 関羽様の期待にお応え致しましょうぞ!」




 関羽は寿春を始め領国に立て札を配置して人足を募集し、更に兵も動員して領内の開発を行った。

 開発を人足や兵に競わせて、最も早く終わった組に報奨を与えて、やる気を維持させて更に食事も与えた。

 人足や兵達が開発している場所には近隣諸国から人が集まり町となり、様々な商人や娼婦、医師なども増え栄えた。

 こうした様子を関羽は側室の呂鈴と護衛の許褚を伴ってると民が集まり。

「関羽様。田畑が増えて飢えずに済むだ」

「関羽様。おら達の米を食べて下され」

 と、大いに喜ばれ慕うようになる。

 こうして二年後には約十万の兵を五、六年養える米が生産される様になる。









 その間に関羽の正室の糜泉が出産して男子が誕生した。

「関羽様。私達の子に名を付けてくださいまし」

「ならば、中華平定を願う漢になるように関平(かんぺい)と名付けよう」

 糜泉の乳を吸い関平は幸せそうに寝た。








 関羽の跡継ぎが誕生したので領内では祝の酒が身分に問わず配られて口々に。

「関平様万歳!」

「関羽様の跡継ぎ様万歳!」

 と皆に祝福された。

 関羽は糜泉と関平を心から愛して守り抜く事を誓ったのである。






 こうして二年後の初平四年(193年)立春(りっしゅん)(2月4日頃)事件が徐州で行った。

 曹操の父親が陶謙の家臣に殺された。

 関羽の寿春と汝南は曹操とも陶謙とも領地は隣接している。

 またしても戦乱の嵐が関羽を誘おうと時は動くのである。









 

 








 






 

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