第一話 襲撃
時は
中華は各地で自然災害や盗賊の横行、
そんな中、
楊奉は十代後半の年齢、
しかし、性格は残忍で思量が浅く、強欲。
この村に偶然滞在し、皇帝の居る洛陽に青龍偃月刀を献上する予定であった刀鍛冶の親子にも襲いかかった。
たちまち、親子や村人達は捕らえられた。
白波賊は
そして、ある十代の年齢になったばかりの紅願の少年に、白波賊に親を殺され身寄りの無い赤子を殺せと命じた。
すると。
「関羽……。赤子を殺す様な外道になってはならん! 儂を殺せ!」
「父上!」
この会話を聴いていた楊奉は。
「面白え! この小僧に父親を殺させよ! それならば、この赤子の命は助けてやる!」
周りの楊奉の配下も。
「殺せ!」
「殺れ!」
と騒いでいる。
父親は覚悟を決めて。
「関羽! 赤子を頼むぞ!」
「父上!」
関羽が楊奉の配下に無理矢理渡された青龍偃月刀に父親が息子の手を掴み、己の胸に刺して貫いた。
父親の胸の致命傷から出る返り血で関羽は血の涙を流して放心状態。
そんな中、楊奉は。
「わっはっは。小僧。童貞を捨てたな。実に楽しい
こうして数日後、とある宦官に関羽と赤子は売られた。