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第9話 魔王と勇者見習い(11)

「……ッ」(くそ~)

 でも、魔王さまの一度火のついた闘志の方もこの通りだ。

 一樹の今の攻撃──回し蹴りを一発、自身の脇に食らおうが、消える訳でもなく。自身が手放した大鎌仕様の戟を慌てて拾うと──。床に転がったままの状態ではあるのだが。

「くそぉおおお~。勇者めぇえええ~。必ず父の敵はとらしてもらうー! くそぉおおお~」

 彼女は威勢のある台詞を一樹に対して荒々しく罵倒しながら吐く──。自身が拾った大鎌仕様の戟を一樹へと振るい。足元を刈るように。


 でも、『ヒョイ』だよ! 一樹の方は魔王さまの攻撃を察知していたかのように、軽々とジャンプして交わす。

 ……だけではない。

〈ガン!〉

 鈍い打撃音を謁見の間に響かせながら。魔王さまが、自身へと振るってきた大鎌仕様の戟を足蹴りして、彼女の華奢な両手から離し、吹き飛ばすのだ。

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