バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

第7話 何でも装置?

 彼女は頑張って屋台を押していたが、あまり動いていなかった。
やっぱり無理があったかな……。
そう思って俺が屋台に触れようとすると、いきなり神様の声が聞こえてきた。
「カラーという名前になったのじゃな」
「いきなり話しかけてこないでくださいよ、びっくりします」
「すまんすまん、実はまた私忘れていたものがあってな……」
そういって今度はベルトのようなものをもらった。
「百聞は一見に如かずというから、使って覚えてくれよ」
そういって神様はまたどこかへ行ってしまった。

 トホワは俺たちの会話も耳に入らないくらい頑張っているようで、そろそろ限界のようだった。
何か助けられるものは……
そう思って今もらったものを見てみると、
「何でも装置」という名前が見えた。
もう少しかっこいい名前は付けられないのだろうか。
名前は気にしないようにしながら、いろいろいじってみたのだが、特に何も起きなかった。
この装置を使うのをあきらめようと思って外そうとしたときに、うっかり『?』ボタンをおしてしまった。
 そしたらなんと、説明が表示されたではないか。
もっと早く教えてくれよ。

 説明によると、右手で変えたいものに触れて、左手でボタンを押すと変化が起きるみたいだ。
試しに、一番近くにあった木に手を当て、『↓』というボタンを押してみると、木がたちまち小さくなっていった。
これは便利そうだな。
ということは、右手で屋台を触って左手で『軽』というボタンを押せばこの屋台が軽くなるはずだ。
 
 「トホワ、ちょっと屋台から手を放してくれ」
「わかりました」
万が一、トホワの体重まで軽くなってしまい、人体に影響があったら困る。
 トホクが離れたのを確認して、屋台でさっきのことを試してみた。
これで少しでも軽くなってくれればいいのだが……。

 「トホク、もう一回屋台を動かしてみてくれ」
トホクが恐る恐る手をかけてみると
「さっきより軽くなりました、ありがとうございますカラーさん」
と言って喜んでくれた。
どうやら効果はあったみたいだ。
これでようやく先に進めるぞ。
「トホク、道案内をしてくれ」
「こっちです、カラーさん」

 色の見つかったという場所まで歩いている間は暇だった。
話してもいいが、のどが渇いてしまう。
そういえば、食料はあるが水は持ち合わせがあまりなかったな。
どこかで売っていればいいのだが……。

 「カラーさん、ちょっと休憩してもいいですか?」
もう二時間くらい歩いているから疲れたようだ。
二時間もよく頑張ってくれたな。
「わかった、あの木の下で休もう」

しおり