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12 異星体アイネク

 異星体・アイネクは獲物の種に擬態して近づき、存在を偽って、獲物になるべき個体を定める。
 ステルス状態かあるいは環境に擬態した宇宙船で獲物に近づき、瞬時にマニピュレーターで獲物を捕まえ、一瞬に獲物を陶酔するように麻痺させ、身体だけを吸いとる。その作業は、ステルスや擬態を解除しても、人間の目には見えない凄まじい速さだ。

 宇宙生命体のなかでも最強と言える異星体・アイネクは、キレイな環境を好み直射日光を嫌う。植物が多く繁茂し地表まで光がとどかない惑星の洞窟に居住し、宇宙をさまよい、他の異星体を捕食する。夜行性で動きが凄まじくすばやい大型で獰猛な異星体だ。脚は四本、腕は二本、二つの複眼がある。視覚範囲はほぼ全方位だ。
 
 異星体・アイネクのメスは、地球の北半球温帯地域の五月から七月の環境下で産卵し、卵が孵化するまでオスが守り育てる。そのためアイネクは産卵前から孵化までの期間、獲物を大量に捕食する。

 ただし、体毛や爪がある組織を極端に嫌う。アイネクの表皮がケラチン質なのに、その理由がなぜか、アイネク自身もわからない・・・。

(了)

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