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<第40話> オッサンの事情 そして、


(しかし、こうやって見ると、ガーデニングというか、庭いじりというか、そっち系のアイテムが多いよね。)

(しかも、よくよく考えると、あまり一般家庭で目にしないものが多いよね。)

(エンジンブロワとか耕運機なんて、普通の家には置いてないよね。)


僕が、あまり一般的ではない多種多様な道具類を所持しているのには、それなりの理由がある。


今から少し前の話。

仕事に疲れ、生活に疲れ、ちょっと精神的に低空飛行していたころに、

あこがれてしまった”のんびり田舎暮らし”。

心の渇き的なものを潤してくれる何かを求め、軽くネットで調べてみると、

 ”理想と現実は違う!”

 ”田舎でスローライフなんて幻想!”

 ”ムラ社会の厳しさは壮絶!”

 ”地方の農家なめんな!”

そんな言葉が目に入ってくる。


やっぱり”のんびり田舎暮らし”なんて無理なんだろうか、と、あきらめかけた時、

パソコンのWeb検索結果に、”別荘地で快適なセカンドライフ”のキャッチコピーが目に入る。

そこからは怒涛の勢いだった。

早速現地へ赴き、管理している不動産会社にいくつか物件を見せてもらうと、気に入った物件を見つけ、即契約。

翌日には職場の課長に退職の意思を示し、

当月いっぱいで住んでいたアパートの賃貸契約を終了させた。


人生において、大事な決定、大きな変化をするときって、”勢い”が大事なんだと思う。


そんなこんなで、今住んでいるのは、田舎なんだけどソコソコ人が住んでいる別荘地。

ほどほど管理されていて、されど街中ほど整備されていない、自然豊かな住宅地。

僕的には、住む場所なんて、電気、水道、ガス、道路に通信環境、それらさえあれば、十分なのである。


住んでいる場所が山中の別荘地(草木が良く育つ)で、200坪という中途半端に広い敷地がるため、

春から秋にかけては毎週のように除草を行ったりしなければならず、おのずとそっち系の道具類が充実してくるのだ。


しかも、ボッチでも満喫できる系の趣味にもちょくちょく手を出しており、

ガーデニングは言わずもがな、ソロキャンプやソロツーリング(遠出はバイク、日帰りは自転車)等、

はたから見ると、一見、”多趣味なリア充!”、されど実際は、一人遊びしている”ただのボッチ!”

という孤独だけど気ままでのどかな山中の別荘地暮らし、という生活スタイルなのが影響してか、

普通の街中の人たちと比べると、あまり一般的ではない多種多様な道具類を多数所持しているのだった。



因みにこのオッサン、退職したことは、離れて暮らす両親には話していない。

(まあ、後期高齢者になった両親に、この期に及んで心配事をお届けするつもりはないしね。)

(バレることはまずないだろうけど、まぁ、バレたらバレたで、ちゃんと説明できるしね。)

(隠れて出演していたセクシー女優が、家族や友人に身バレするより、全然大丈夫でしょ!)


前職が地方公務員であるネコミミオッサンは、地方自治体でよく使われる用語をはさみながら、

”比較するのはどうなんだろう?”と誰もが疑問に思う対象を持ち出して、自己弁護するのだった。

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