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「ちょっと私だけ、置いてきぼりにしないでよ!?
私と課長は、変な関係じゃないからね?」

 私は、慌てて強く否定をするが真美子も美希も
私を見るなりハァッと深いため息を吐いてきた。
 えっ……何?

「まぁ、相手が菜々子じゃあ……課長も手に余るわよね。鈍感だし」

「そうね。課長も気の毒に……」

 またもや課長の方を同情する2人だった。
ちょっと!?だから、私の方を同情してよ!
 何故か勝手に自分が報道の原因みたいされていた。
いや……間違ってはないけど。
 すると美希の旦那さんは、クスクスと笑っていた。

「まぁまぁ、2人共飲み過ぎだよ?
菜々子さんも大変な目に遭ったばかりなんだから」

 美希の旦那さんが私に気遣って言ってくれた。
優しい……。顔は、普通なのに。
 すると美希が不満そうに口を開いてきた。

「えーでも孝之だって。もし私がそんな状態だったらキスぐらいするでしょ?」

「それは……」

 美希の質問に戸惑ってしまう旦那さんだった。
いやいや、困らせてどうする!?
 2人は、酔っているせいか絡んできた。

「美希。旦那を困らせないの。もう2人共飲み過ぎだってば!!」

 何故だか私が呆れながら止めに入った。
結局夜遅くまでこんな調子だった。
 私は、着替えたかったので終電が終わる前に帰ることにした。
 真美子は、そのまま泊まって行くことになった。

 私は、電車に乗るとボーと考え込んでいた。
あの2人は、変な事ばかり言ってきたけど……もし
もしもよ?

 あの時、課長がキスをしてきたら私は、どうしていたのだろうか?
 そりゃあ、驚くし……イケメンではないから拒むはずよね。そのはず……。

 一瞬課長とキスをする姿を想像してしまった。
課長は、キスとか上手いのかな?
 ハッとする。いやいや、違うから……。

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