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0.姉たちの暴走と謀略の始まりですよっ!

 これは俺の独り言だ。
心の雄叫びを誰かと分かち合いたい……

『――俺の姉たちは超変態だっ!!』

 桜の花びらが風に舞う四月初旬。
自宅から最も近い私立姫咲高等学校に入学した。
真新しい濃紺のブレザー、ブルーのネクタイ、チェックのスラックス。通学カバンは、背負うこともできる3WAYタイプのものだ。胸ポケットには、入学式後の初ホームルームでもらった生徒手帳が入っている。

 青山蒼太(あおやまそうた)、一五歳。本日、入学したばかりの一年生。
騒がしい部活勧誘に興味を示すわけでもなく、初日から中学時代の友人とだべって帰宅する途中だ。自宅までは徒歩で一〇分前後、住宅街の小道を歩くせいか、学校が目と鼻の先に感じられる。

 基本ステータスは、身長一七二センチ、体重五七キロ。黒髪ショートヘア。
肌の色は白いほうだ。容姿は自己評価が難しいが、そこそこといったところか。
家族構成は、両親と姉が二人いる。

 上の姉は三つ年上の大学生、下の姉は一つ年上の高校生。
一番上の姉、紗月(さつき)は、この春から大学の寮でひとり暮らしを始めた。
二番目の姉、花穂(かほ)は、この四月に同じ姫咲高校で二年生に進級した。

 他人をどうこう言える立場にないのだが、身内として一言申せば……
紗月姉《さつきねえ》は、スタイル抜群グラビアアイドル顔負けの容姿。
一〇代前半から発育著しく、出るとこは出て、引っ込むところは引っ込んでいる。
ビジュアルが完璧な反面、性格に重大な欠陥もある。

 一つ上の姉は花穂、こちらも上の姉に似て美人でスタイルもそこそこ。
成績は学年トップクラス、スポーツ万能という周りから見ればモテる要素を完璧に備えた女だと言える。そして、この花穂姉ちゃんも重大な欠陥がある。

 神様はすべてを与えるというズルはしないらしい……

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