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 第20話  【メタルハート 20話 真似】

 メタルハート 20


 著者:pirafu doria
 作画:pirafu doria


 第20話
 【メタルハート 20話 真似】



 ロウは体の力を抜き、再びダードゥに向かって歩みを進めた。



 一回目は剣は見えていたが、少しビビってしまったことで後ろに下がってしまった。それにより反撃をすることができなかった。



 ならば、今度は……



「まだやるのか? 何度やっても同じことだ」



 再び間合いに入る。ダードゥの攻撃はロウに襲いかかる。



 だが、今度はロウは退かなかった。ロウの取った行動は、



 前に出たのである!!



 ダードゥの攻撃が見えたロウにはどこが危険でどこが安全かそれが見えている。危険なのはダードゥの刃が届く範囲。そして安全なのはダードゥの攻撃が届かない範囲。



 その安全地帯は離れた場所だけではない。ダードゥに最も近い場所。そう、さらにもう一歩踏み込むことでロウは安全地帯に踏み込んだ。



「……っ」



 ロウはダードゥの攻撃を躱すと、そのまま短剣で攻撃に出る。だが、大振りではなく、急所だけを狙うように素早くすぐに動きを切り替えられるように攻撃した。



 だが、それでもダードゥは倒せない。ダードゥもロウの攻撃を避ける。



 ダードゥもロウと同様にさらに一歩踏み込んで攻撃を躱す。そして反撃をする。



 これでロウの中にある。自分でない自分が戦っていたシーンと同様の攻防戦ができる。



 だが、これでは互角だ。ダードゥを倒すことはできない。だからここで行動に出る必要がある。



 攻防戦が繰り広げられる途中で、ロウは行動に出た。



 ロウはダードゥの攻撃を避けたタイミングで、ロウはダードゥに攻撃を仕掛けるのではなく、ダードゥの目の前で天高く剣を上に放り投げた。



 短剣は宙を舞い回転する。



 ダードゥは一瞬だけその剣に気を取られてしまった。



 すぐにこれは罠だと気づいた時、すでに遅かった。



 ロウはダードゥの顔に向かって手のひらを向けている。そしてニヤリと笑うと、そこには魔法陣が展開されていた。



「俺、騎士より魔法使いの方が向いてるって先生に言われてたんだよ」



 次の瞬間、ダードゥの視界は閃光で真っ白になる。



 何も見えない。目眩し……。



 だが、ダードゥはかなりの戦闘を切り抜けてきた感がある。視界を奪われた程度では動揺しない。



 ダードゥは視界が使えないのならば、他の感覚を頼りにする。嗅覚、感覚。



 そこからロウの行動を予測して、それに合わせてカウンターをする。



 宙を舞う剣。



 それは地上に向かって降りてくる。



 その剣は目の前で止まる。誰かが取った。それは目の前にいる少年。



 なら、その剣を使い、反撃してくる。それに合わせて、カウンターを!!




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