バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

<第37話> 日本での行動計画 そして、


出すものも出し、気分が落ち着いてきたら、タマとのコミュニケーションだ。

姿は見えないが、存在している(憑依している)のは分かっているので、話しかける。

「タマ~、聞こえる~?」

『タマを呼んだかニャン?』

「うん、【ホームポジション帰還】ご苦労様。いつもありがとうねぇ。」

『お安い御用ニャン。』

タマの明るいお返事が返ってくる。


「それで、やっぱり日本では実体化というか、可視化はできないの?」

『お外には出られにゃいニャン。』

「そっか、残念だけどしょうがないね。」

『……。』

タマからのお返事の言葉はなかった。

ただ、寂しいような悲しいような、そんな仄暗い感情のような何かが感じられる沈黙だった。



可愛い相棒の姿が見られないのは残念だが、仕方がない。

気を取り直して、この後の日本での行動を考えていく。

「とりあえず買い物でしょ、それから買い物して、あと買い物かな。」

『それはもういいニャン。』

「おっ? タマがツッコミを入れてくれたよ! やっぱりボケはツッコミがあって初めて輝くよね!」

『……。』

そんな軽口をたたきながら、日本での行動計画を練る。

(買出しは、とにかく種類を集めたいよね。理想はお店の全商品を1つずつ購入することだけど……。)

そんなことを実際にできるとは思えない。

物理的・作業的にも大変だが、それにも増して、”人目”が気になってしまう。

(頭に怪しいオプション装備を隠し持ちながら、変に目立つ行動はしたくないしな……。)

ネコミミを隠し持っていることが精神的にかなりプレッシャーになっていた。

(こんなの見られたら、即、変態扱いだよね。”お巡りさん、この人です!”扱い待ったなしでしょ!)


ということで、目立つ行動は避ける。

普段食べているモノや使っているモノを、なるべく目立たない範囲で、できる限り多種類買うことにする。

(今日はとりあえず、いつものスーパーとドラッグストアと100均ってとこかな。)

(”ル〇アK南”に行けば、全部のお店揃ってるし。)

近く(と言っても自宅から2km以上離れている)の複合商業施設”ル〇アK南”で全ての用事を済ませてしまうことにする。

(後は、魔法関係、魔道具の指輪の動作検証とかもしないとだね。)


”ぐぅ~~”

割と真面目な思考の精神集中状態を、一瞬にして霧散させる音が、自室に響き渡る。

自身のお腹から微振動と共に発せられた腹鳴により、急に空腹を意識させられてしまった。

(とりあえず、昼食にしようかな。)

キッチンに向かい、いつもの軽食(トースト&魚肉ソーセージ&バナナ&豆乳カフェオレ)を準備するのだった。

しおり