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第10話 わらわは♂これで魔王をやめました(13)

 まあ、当たり前のことだよね。だってさ? こんなにも容姿が整っている。ボン、キュ、ボンの、麗しい魔王さまを、彼女の父である佐多名衛門の助(サタナエモンノスケ)から、『いらぬのか?』と、問われれば男……。



 まあ、知的のあるオスならば、誰でも『いる』、『欲しい』、『爺さん、もらっていいのか?』と、たぬきの御老体へと訊ねながら、歓喜の声をあげることは間違いない。

 実際一樹自身も麗しい容姿を持つ魔王さまのお父上に問われて動揺……。



 そう、彼は動揺を隠せない様子で、魔王さまのことをチラリ──。

 そして、お互いが目を合わせると、更に二人の頬は桜色に『パァ~』と、染まり出し。二人は同時に俯くのだ。照れ恥ずかしそうにね。

 でッ、その後も二人……。一樹と魔王さまは、お互いが目をチラチラと合わせ、照れ恥ずかしそうにする行為を続ける。

 そう、続け続けるのだよ。

 でもさ? そんな若い二人の様子……。



 まあ、特に? はっきりとした意思を見せない。魔王さまのことを『いるのか?』、『いらぬのか?』、はっきりとしない一樹の態度、様子を凝視して、たぬきの御老体はまた「はぁ~」溜息……。

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