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十七話

前回までのあらすじ!
竜虎呼は幽体離脱・体操作・憑依・雷撃が行える戦闘チートだ! ばりばり幽霊食っちゃうぞ! ちなみに雷系等はアホ多いです。
雷竜扇は超強い神官っぽい術が使えるぞ! その上、竜虎呼に勝手に兄召喚と雷撃の術を付与されているから万能タイプだね!

召喚の能力でちょいちょい細工すると、荷物の受け渡しが出来たり相手の術を自分が使っているふりが出来るぞ! 例:竜虎呼が雷竜扇の癒しの術を使ったように見せ掛ける。

 雷竜扇、軍人課程の卒業試験で試練の森へ! だがしかし、そこには竜虎呼が奥地で狩りまくったために人里近くに追い立てられた猛獣がいたのです! 剣砲狼がいた時点で中止しとけよ先生! でも大丈夫! 雷竜扇は凄く強い猛獣の死体から出来た装備を着ているから、怖くて猛獣は近づけないよ!
 そして案の定、他のチームの生徒が大怪我を!
 能力は普通一つにまとまるから、既に人前で雷の魔力を使っている雷竜扇が癒しの術を使ったら、「化け物か!?」と大騒ぎになってしまう!
 そこで竜虎呼+召喚術+雷竜扇の癒しの術=癒し系お兄さん竜虎呼爆誕という事で、その場を誤魔化す事に!
 更に更に、竜虎呼が雷竜扇に憑依して魔物をスパスパ切って指揮もしたから、雷竜扇が凄く強いと思われているよ!
 二人の逆転劇はいつまで続くのか!?
 乞うご期待!




 私は思った。雷竜扇は、明らかにストレス溜まり過ぎである。
 そんな雷竜扇に、出来る事はないものか?
 ここはあえて、大きな休暇を取るべきなのではないだろうか?
 そして、兄として手本なるものを見せるべきなのではないか?
 意を決して伝えようとした所で……。

「■■■!」

「■■竜虎呼!」

「■■■執政課程■■!」

 うむ……早口過ぎて全然わからん。
 とりあえず、雷竜扇と父上と母方の親戚が大激論しているのはわかる。
 兄は、兄はどうすれば……。
 閃いた! 見聞の旅というのはどうだろう! 私は一年の文字と、道を歩く私と雷竜扇の絵を描いて、自分の存在をアピールしてみた。
 すると、なんと俺も話し会いの輪の中に入れられる。
 しかし、言われていることが全然わからん。
 話し合いに参加しようとしたのは失敗だったかもしれん……。
 雷竜扇がしばし考えた後、笑顔で頷いたので、私も頷いておいた。
 そして。












 私は、十歳の子に混じって神官課程に入らされていた。
 い、意味がわからない!
 ちっこい雷竜扇がいっぱいである。
 優しく、頭いい奴らは、神速で置いていかれた私を気にして、こぞって色々と教えてくれようとする。でもごめん、言っていることがさっぱりわからん。
 困っていると、幼児向けの絵本を取り出してきた。
 い、今更絵本か……。
 まあ、理解できないまま今まで来たのだが。
 薬師課程に比べても、神官課程の難しさは群を抜く。執政課程より難しいかもしれない。
 そして、執政過程が呪文にしか聞こえなかった私に太刀打ち出来るはずはないのだ……。
 あまりにひどい境遇に涙する一方、雷竜扇はお友達と楽しそうに旅に出ていた。
 特別講習を組んでもらい、特別に一年ほど旅をする事を軍人課程の一環として承認してもらったらしい。
 雷竜扇にとって、私から神官課程の情報を貰いつつ旅をするのは簡単だ。
 私というゴーストが憑依した状態だし、今までの生活に比べれば段違いの楽さだ。
 一年間リフレッシュして、教師にいろいろ叩きこんでもらいつつ、軍人課程を卒業するのだそうだ。
 雷竜扇がその提案を受け入れたのは、理由がある。
 望んでいた神官課程に俺を通して入れることになったからだ。
 ……なんかさ、最初からそうすればよかったような……。あ、薬師課程入らないと、サバイバル方法がわからないですっけ。
 こ、こうなったらサバイバルの真髄を教えこんでやるわー。

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