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2.風呂に全裸突入するのは禁止ですよっ!

 帰宅後、姉とゲームをすること三時間……
そろそろ夕飯の支度をしなくてはならない。

 この家には現在、両親が住んでいない。
生活力のない生来無精者の父が、会社の辞令で海外赴任となったのだ。
ひとりで生活していては、行き倒れになるのがオチである。
母はそれを憂慮して、父の世話を焼きに行っている。

「俺、もう先に風呂沸かして入るよ。夕飯はそのあと手伝うから」
「わかった。蒼太はお風呂先に済ませて。わたしはご飯準備するね」
「その前に、姉ちゃんも着替えたほうがいいぞ」
「うん。もう汗でベタベタして気持ち悪いよ」

 すくっと立ち上げった瞬間、プルンッと微かに揺れる胸。
少し汗ばんだ下着姿のまま、部屋を出ていく花穂姉ちゃん。
お尻も小さいのだが、下着もかなり小さい。

「女の子って、よくあんな小さいパンツ穿けるよな……」

 パンツのサイズも気になるが、お尻の方まで湿っているのはなぜだろうか。
やはり、好奇心のおもむくままに姉のパンツを嗅いでおけばよかったかもしれない。
開かれた股の間に鼻先をめり込ませるように……

(――いやいや! 変態か俺は……)





◇◇◇





 自室のタンスからバスタオルを取り出し、一階の風呂場へ向かった。
この家は父が三〇年ローンで、昨年末に建て替えたばかりだ。
風呂の設備も最新で、ジェットバスや浴室テレビが装備され、広さもなかなかのものだ。

(今日は姉ちゃんなに作るんだろうな?)

 我が家で料理ができるのは、母と花穂姉ちゃんだけだ。
親の海外赴任が決まった日から、家事は花穂姉ちゃんの日課となっている。
俺は家全体の掃除などをしつつ、姉を手伝うといった生活様式だ。

 木製のU字階段をおりると、玄関ホールに出る。
家の中心には廊下が伸び、右側にLDK、左側に六畳の客間がある。
突き当たり左が浴室、正面がトイレとなる。

(全部、真っ白け……)

 白い玄関ドア、断熱材入りの外壁も汚れにくい塗料でコーティングされた白。
内装も白が多い。これは母のこだわりらしい。
4LDKで両親の寝室は客間を兼用している。
上の姉はこの春から寮生活を始めたが、汚部屋のまま旅立たれた。

 浴室には洗面所と洗濯機が並び、いつものように脱いだ服をカゴに放り込む。
ドラム式洗濯機に直接入れれば楽なのだが、姉いわく入れる順番があるようだ。

 そして、我が家の風呂最大の特徴は無駄に広い洗い場。
これは父の強いこだわりで作られた。大人二人が並んで体を洗える広さだ。
無駄に広いだけで、シャワー設備が二つあるわけではない。

「ふぅ……」

 シャワーで汗を流し、トプリと湯に浸つかる。夕食前の一番風呂、至福の瞬間だ。
俺は静かに入浴したいタイプで、ジェットバスやテレビを使うことがない。

「蒼太ぁっ! ちょっといいかな!?」

 脱衣場の入り口から、花穂姉ちゃんが俺を呼んでいる。

「いいよー! どうしたの!?」

 なにか用事でも思いついたのだろうか。
食材のお遣いならいつものことだが、時間的にそれは考えにくい。

 しかし、予想に反して風呂場の擦りガラスは何のためにあるのか……
そんな議題でディベートするべき事態が起こったのだ!

「汗いっぱいかいちゃった! ちょっとシャワーすんね!」

 いつの間に脱衣したのか、花穂姉ちゃんが風呂場に入って来た。
高温足し湯で湯気がもうもうと立ち込めて、姿はよく見えなかったが……

 湯気は(たちま)ちなくなり、姉がなにも身につけていないのがすぐわかった。
膨らんだ胸の先端は薄ピンク色で、スラリと長い脚が露わになっている。

「おいっ! 姉ちゃん、勘弁してくれよっ! 早く出てくれ!」
「あら? じゃあ、蒼太出ていいよ! 出れたら拍手して見送ってあげる!」

 
挿絵



 浴槽で前を隠しているのがばれている。
隆々とした股間を隠しつつ、シャワーを浴びる姉を通り過ぎるのは……
絶対に不可能だろうと直感した。出る前に必ず姉の妨害が入る。
このキカン棒が収まるまで、心頭滅却すればなんとやらだ。

「蒼太、出ないんなら隅っこ寄って! 入れないじゃないっ!」

 花穂姉ちゃんが浴槽に入ってきた。
もう、まともに見ることができない。心は心頭滅却どころか悶々悶絶タイムだ。
とにかく姉の裸体を視界に入れてはいけない。俺は背中を向けて防衛策をとった。

「のぼせちゃうよね? そろそろお風呂出たいでしょ?」
「出たいから! 姉ちゃん、ちょっとうしろ向いててくれよ! 目をつむれって言っても見るだろ!?」

 そのときだった!
背中に柔らかい感触がピタリとくっついてきた。

「お姉ちゃんの言うこと聞いてくれたら、うしろ向いてあげる」
「なんだよ!? もう頼むから早くしてくれよっ! のぼせちゃうだろ! っていうか背中に当たってる!!」

 もし、風呂侵入罪で姉を告訴できるのならしているところだ。
花穂姉ちゃんが俺の肩に手を置いて、背中にブニュリと押し付けているもの……

「おっぱい揉むか、吸うか、どっち? うっわぁ! 蒼太チンチンでかっ!」

 頭脳明晰、容姿端麗だが、この姉ちゃんはアホなのかもしれない。
背中に突きつけられたのが拳銃なら命の危機だが、見紛うことなく乳房である。
選択肢は揉むか、吸うか。もちろん、答えは決まっている。

「どっちも却下に決まってるだろっ!!」
「しょうがないな……って、あれ? 蒼太チンが小さくなってる……」

 並盛りおっぱい撃が背中に押し付けられているにも関わらず、股間は萎えていた。
片手でも収納可能なサイズに戻ったわけだ。

「ふぅ……やっと逃亡できる」

 縮まったペニスを隠しつつ、浴槽を出ようとすると…
姉が手を引っ張って、物欲しそうな上目遣いで見上げてくる。
赤い頬、首筋に流れる水滴、潤んだ唇が艶かしい。

「体も洗ったし、あとはベッドでイチャラブねっ!」
「するかっ! 却下!」

 あっさり姉を拒否し、そそくさと風呂場をあとにした。
子供の頃から、度々姉二人による侵入事案が発生しているが……
未だに解決ならず。年齢を重ねるごとに姉たちの体が発育して非常にまずい。

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