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がっつき過ぎ、焦り過ぎ、お前、盛りのついた猿か?!
なんと言われても構わない。

話しをしようと言った手前、紳士的にまずは今までの事情を話そうと思ったのだ・・・本当に、本当に・・・誓って本当に。

だが、家に入れてもらって、顔を洗って汗を拭くためにバスルームと思しき所に案内してくれた彼女の細い背中を見たら抑えがきかなくなってしまった・・・。

多分、そこを開ければ浴室だろうとあたりをつけて、真理を背中から抱き込んで、ドアを開ければ当たりで。

「アッ!アレックスでっ!殿下っ!!」

真理が慌てた声を出すのを構わず、小さなバスタブとシャワーがあるのをちらりと確認すると、2人で浴室になだれ込む。
クルッと真理の身体を自分の方に向けて、隙間を許さないようにぴったりと抱きしめ直すと、背中を壁に押し付けて彼女の唇を奪った。

「んっ・・・はふっ・・・」

押し付けられたアレックスのキスで、息苦しそうに喘ぐ彼女の口が開くのを狙って、アレックスは自分の舌で真理のそれを捉える。

頭を片手で抱え込み、くちゅくちゅと絡ませて、唾液を流し込むと真理の喉が甘く啼く。
震える可愛い舌を自分の口の中で吸い上げると、真理の足がカクカクと揺れるのを感じた。

空いてる掌を彼女のTシャツの中に滑り込ませる。
キャミソールの裾を乱暴に乱し、素肌を辿って彼女の体温を感じると、もうアレックスは止められなくなっていた。

呼吸を奪うように激しく舌を絡め合わせて、夢中で肌を撫でさすり感触を楽しむと、、真理が嫌々というように、手でアレックスの胸を押し返し、唇を逃した。

つ、と唇の間を唾液が糸のように引いた。

自分が貪って濡れてぽってりと赤くなった唇、頬を蒸気させ潤んだ瞳。

「あ・・・アレク」

真理が戸惑うように、やっと自分の名前を呼ぶのを聞いて、飢餓感がいっそう募る。

ずっと、ずっと狂おしいほどに欲しかった。
毎日、毎夜、身体を重ねたことを思い出しては真理を求めていたこの3週間。

呆気ないほどに自分の前から去られたことが、とてつもなくショックだった。
彼女にとって自分など取るに足らない価値のない存在だと言われたようで。

いなくなってなお一層、真理の何もかもを求めて苦しかったのだ。

アレックスは、劣情を顕にしたまま真理に乞うた。

「先に真理を確かめさせて」

言って、真理の返事は待たずにアレックスは首筋に甘く歯を立てると、シャワーコックを捻った。

2人の頭上から温いシャワーが降り注ぎ、アレックスは真理への愛撫を激しくしていった。

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