75章 大食い大会の賞金、副賞
大食い大会の参加者は、200人くらいだった。20人くらいと予想していたので、かなりの人数だと思った。
男女の割合は80:20くらい。男性が多いものの、女性の参加者もそれなりにいる。
年齢については、若い人が多かった。10代、20代が圧倒的に多く、30代、40代、50代は少なめだった。60代、70代についてはまばら。食欲の落ちる年代には、厳しい大会のようだ。
体型については、巨漢が多かった。参加者の体型を見て、大食い大会=肥満の集まりという偏見
を持った。
ミサキの二つの瞳に、ゴリラのような男が映る。ゴリラのような男も、大食い大会に参加するようだ。
「大会について説明します。参加者は1回戦、2回戦、3回戦、準決勝、決勝戦を戦っていただきます。決勝戦でたくさん食べた人を優勝とします」
1回で優勝を決めるのではなく、5回の大食いで優勝を決める。ペース配分をきっちりしなければ、優勝するのは難しい。
「優勝賞金として、50万ペソが贈呈されます」
賞金の金額を知ると、会場は大いに盛り上がっていた。
「副賞もあります。クドウアヤメさんと、生活する権利を与えられます」
クドウアヤメと生活できると知って、男たちの鼻の穴が伸びることとなった。あまりにわかりやすい下心に、血の気が引いていくのを感じた。