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02 咎人は処刑される

カナタはすべてのスライムを凍らせ……
そして毒ガスの拡散は防ぐことができた。

「スライムを全部倒したのか?」

村人の一人がそういって驚く。

「すごいよ!カナタくん!」

ミソノも驚く。

「じゃが……」

この村の村長がカナタの目を見る。
カナタの瞳が紅く光っていた。

「ん?」

村人たちがカナタの体を押さえる。

「なにをするんですか?」

カナタが戸惑いながら村人たちの方を見る。

「カナタ、村を救ってくれたことには感謝する。
 じゃが、お前は目覚めてしまった」

「え?」

ミソノが驚く。

「……記憶のことですか?」

「記憶?なんのこと?」

ミソノが動揺がする。

「前世の記憶……なのですか?」

カナタがそういうと村長が頷く。

「その紅い目は、咎人の証。
 本来なら紅い目で産まれ咎人として判断できるのじゃが……
 稀に一般人として産まれ突然覚醒するモノがいる。
 それも咎人じゃ」

村長が淡々と言葉を放つ。

「そんな!カナタくんはどうなるの?」

ミソノの祖父でもある村長がゆっくりという。

「1週間後の日の落ちと共に処刑する」

村長の言葉にミソノが大きな声で言う。

「どうして?おじいちゃんどうして!
 どうしてカナタくんを殺すの?」

「そうしないと俺らが殺されるからだよ」

村人の一人がそういった。

「誰に殺されるの?」

ミソノの問に村人が答える。

「神さまにさ……」

「神さま?」

ミソノにはなんとなくわかった。
その存在がこの世の全での頂点に立つ。
神は咎人を嫌う。
理由はわからない。
失われた風習によりカナタは処刑される。
ただそれだけわかった。

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