204
「安心して瞳。
愛に恋人が出来たら、僕が瞳のこと迎えに行くから!」
「迎えに来なくていいよ!」
「大丈夫だよ。
私、恋人作らないもん」
愛は、そう言うとニッコリと笑った。
「愛、本当に真白でいいの?
大きくなったら、絶対後悔するよ?」
「私、後悔なんてしないよ?
だって、お兄ちゃんのこと好きだもん」
「真白ののどこがいいの?」
「僕の魅力は、子どもにはわかんないんだー」
「アンタだって、子どもでしょー?」
「うるさいなぁー」
僕は、口を尖らせていった。
「コホコホコホ」
愛が、咳をしている。
「愛、大丈夫か?」
「うん、大丈夫だよ」
「コホコホコホ」
愛の咳は続いた。