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「昼休みの間、ずっと聞いていても良いですか?」
「いいよー
だけど、黙って帰らないでね」
「わかった」
静かに音楽が流れる。
パッヘルベルのカノン
コンクールってこれを弾くのかな?
みさき先輩の暗い瞳も、ピアノを弾いている時だけは綺麗に輝いて見えた。。
僕は、時間が立つのも忘れて先輩が奏でる曲を聴いていた。
そのため、昼休みなんて、あっと言う間に過ぎてしまった。
僕は、また、暇な時に遊びに行く事を先輩と約束して、部室を出た。
午後の授業か……
暇だ、暇すぎる。
僕は、机を枕にして静かに寝息をたてて眠った。