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第1章28話:魔法のカスタマイズ


一週間後。

朝。

晴れ。

屋敷。

ついに鑑定魔法と収納魔法を作り変えることに成功した。

「これがわたくしの鑑定と収納ですわ!」

自室にて、誰にともなく宣言する私。

そして実際に、使い心地をテストしてみる。

まずは鑑定。

「鑑定!」

口に出さなくても魔法は使えるが、気分がノっていたので、口頭(こうとう)で詠唱した。

鑑定対象は、ベッドのサイドテーブル。

鑑定魔法の発動と同時に、サイドテーブルの手前にぴょこんっとウインドウ画面が表示される。

そのウインドウには以下のように書かれていた。


◆◆◆
サイドテーブル
  ルチルの部屋にあるサイドテーブル。
  価格:25万ディリン。
  重量:5kg
◆◆◆


「よーし、成功ですわ!」

そう。

私が目指したのは、鑑定結果をウインドウ表示にするということ。

これなら情報が整理されててわかりやすい。

ちなみにこのウインドウは、契約関係にあるシエラ様と私にしか見えない。

「さて、次ですわ……ステータスオープン!」

私が唱えると、私の胸の前にステータスウインドウが表示される。

そこには、私のパラメータが表示されていた。

そう。

これは、私自身を鑑定した結果を、ステータスという形で表示したわけだ。

名前、年齢、称号、職業、能力値などが表示されている。

さらに左下にはスキル画面を開くボタン。

右下にはアイテムボックスを開くボタンもある。

私はアイテムボックスを開くボタンを押して、アイテム画面を開いた。

すると、アイテムボックスのウインドウに、所持アイテムが表示される。

(うん、収納魔法も、こういう形ならわかりやすいね!)

収納魔法によって収納したアイテムがリストアップされ、わかりやすく整列されている。

所持している個数も表記されている。

さらにアイテムの鑑定結果をアイテム説明欄に表示するようにしているので、どんなアイテムなのかもわかりやすい。

(私の思い描く異世界ファンタジーに近づいてきたよ、ふふふ)

私は微笑みながら、ステータスクローズと唱えて、ステータス画面を消失させた。




しおり