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第3章の第88話 どうしようもない問題15



☆彡
【ハローワークの後ろにある、職員さん達だけが扱える裏の端末】
【それは犯罪組織集団』の『資金源』にもなっている】
過去から現在に返り、クリスティさんはこう話す。
「――『犯罪組織集団』の『資金源』にもなっている、『裏の端末』って知ってる!?」
「裏の端末……」
そう、呟きを落とすは、アユミちゃん。
クリスティさんは、こう続ける。
「実はね……職業安定所の裏には、そこにいる職員さんだけが扱える『裏の端末』があってね……!
その人物の顔と名前とプロフィールデータがあって、
お金のそうしたやり取りを、また別の人へ『紐づけ』できるのよ!? 知らなかった……!?」
「「「「「「えっ……!?」」」」」
と驚き得る一同がいたのだった……。
その顔は、十人十色。
スバル君は、何か陰りがある感じで、何かを隠しているような線で、半分驚いていて。
アユミちゃんは、生まれて初めてなので、何も知らなくて。
(元ホテルの経営者様)恵ご夫妻は、あぁ、何か隠しているような感じで、黙ってるような感じで、驚いていて。
(多くの星を渡り歩いた経験を持つ)シャルロットさんは、あはは、とばかりに諦め半分驚いていて。
(星王宮と別邸でのいろいろ)アンドロメダ王女様は、まぁ、どこの星も似たり寄ったりかとばりに、まぁちょっとはその顔に出ていらしたようで。

「知らないよそんな事!!」

そう、断言したのは、まだ小学生のアユミちゃんだったわ。
君だけだったりもする……。
「そりゃあそうよね……。何も小学生の内から、そうした話をする学校なんてないもの……」
「……」
困った思いのクリスティ(あたし)がいて。
その話を聞いてて、頭の片隅にあった記憶の引き出しを開こうとしていたのは、4女エメラルティ。
ふむぅ~?
あたしは、あれを思い出そうとしていたわ。
(あれ~!? 何だったけっなぁ~!? あれぇ!? う~ん)
とエメラルティ(あたし)が考えている横で、お姉さんのサファイアリーが。
「……まぁ当然よね! 『裏の世界』の『暗黙の了解』だからね……! でもこれって、意外と知っている人達の数の方が、多いぐらいなのよ!?」
「……そうそう!」
(何だったけっなぁ~!?)
それは、突然だったわ。
あっ!?
その声の響きは、この一室全体に広がったのだった。
「そう言えば……」
「んっ? どうしたのエメラルティ?」
「うん! クリスティ!」
(あぁ……クリスティお姉さんとは言ってくれないわけね……あぁ……)
と心の中で、ちょっぴり嘆く思いのクリスティ(あたし)がいたわ。
「これは、そのヨーシキワーカさんの高校生時代の話よ――」


★彡
【ヨーシキワーカの高校生時代、職業安定所にそうした知られていない裏の端末がある話】
高校生時代のヨーシキワーカは、クラスのみんなと一緒に、学問を学んでいた。
『――そう言えば誰だ!? さっき職員室近くの廊下で、小さい小声で喋っていたあいつ等は……!?
こっちの方に逃げ込んでいく後姿を、目撃していた先生がいたんだぞ!?』
『……!?』
『まぁ、すぐには出てこれないか……まぁ、しょうがない奴等だなホント、このクラスの中に平気な顔で溶け込んでいる奴は!?』
『……』
『……』
高校生時代のヨーシキワーカ(俺)は、少し前の風景を思い出そうとした。
えーと……慌てて入ってきたのは、3人はいたはずだよな? 3、4人かなぁとは思うけど……。
誰だかは、もう思い出せない。
このクラスの中には、恥ずかしい話、悪い男女が平然と溶け込んでいたりもするからだ。
まだ高校生で、トイレでタバコを吸っていたり。
シンナーを袋の中に詰めたものを吸っている人がいたり。
暴力やカツアゲで、弱い者虐めをして、金銭や物品を取り上げたり。
また、翌月も暴力沙汰で虐められたくないなら、その仕様料金を払い、ボディガードを請け負うような、どうしようもない悪い人がいた。
そして、良く他校の生徒達と喧嘩している人も、中にはいたりもしたぐらいだ。
そんな揉め事を持ってきては、このクラスの中で自慢話をし、誘っていた人もいた。
後は、暴力団に関係するような人がいて、裏で、自慢話をしていたような人もいる。
まぁ、さすがに、刺青(タトゥー)を趣味している人は、このクラスには、見かけなかったけどね……!?
まぁ、こんな話は、どこの高校でも、日常茶飯事だったりもする。
自分はその中で、数学だけが得意だったから、それだけを伸ばし、眼をつけられないようにしていた。
そうしたやっかみを買わないために、得意分野がある人は、そこだけを伸ばし、眼を付けられないようにしているのだ。
そんな人とは、喧嘩を売ろうとしなのが、堅気(かたぎ)である。
反対に、何も得意分野がない子や、スポーツクラブに入っていない帰宅部の人は、よく虐めの対象人物だったりもする。
何かが秀でていないといけないんだ、この学校(せかい)では……。
まぁ、昔色々とあり、眼をつけられていた事には、違いはないが……。
『フゥ……しょうがない。どうせ中の奴等で、『また』勝手に広がるだろうからな……!?』
『!?』
それは、端的に言えば、前にも会ったという事だ。
つまり、自分たちの先輩方が、既に知り得た事実にもなる。
『さっき職員室で話が上がっていたんだが……。あれはホントどうしたものか……!?』
先生は、ホントに困り顔で、そう口を零したんだ。
『何があっていたんですか!?』
『あぁ、中で電話が鳴り響いていて、そうした騒ぎの電話が相次いでいたんだ。
まぁ、こんな話をしても、お前等には何もわからないがな!?』
『……』
『そんなのわかりませーん!』
『……だと思う、それは先生もだ!!』
『……』
ナレーションの語り手は、ヨーシキワーカ。
【――人から人へ、口頭で伝えても無理がある話だ】
【中の人が外の人に伝えても、それは端的であり部分的なものに過ぎない。それは表面上のものに過ぎないからだ】
【最初から元から、無理がある話なんだ――】
『――何なんだいったい……!?』
『さあ……!?』
『う~ん何て言ったらいいものか……意外と難しいものだな……そうだ!
みんなはここを出た後、何になりたい!?』
『えっ……!?』
『……今のうちにハッキリ言っておく!! どこでもいいから、自分の成りたい職業や好きな職業に無理に絞るのではなく、
何だっていいから、とにかく『正社員』に入りなさい!
そうすれば、あんな小さいうちから、こんなとんでもない騒ぎになる事はないから……!
……こっちに泣きついてきても、もう出ている以上、遅かったと……こっちから何度もそうした注意を促していたんだがな……!!』
『……』
『フゥ……』
ナレーションの語り手は、ヨーシキワーカ。
【――そこには、思い切り溜息をつく思いの先生がいたんだ……】
【先生が、実際に受け持っていた子かどうかはわからないが……】
【そうした話があって、自分たちの為にも、こうやって話して、諭してくれてていたんだと思う】
【ありがとう、おかげで助かりました!】
【……でも、この頃の自分は、何もわかっていませんでした……。それが実直な感想です……お恥ずかしながら……】
(また、その話か……!? もう耳にタコができるほど聞いたぞ!?
はぁ……こんな事なら、まだ、家に帰って、ゲームでもしてた方がマシだ』
やれやれ加減に、吐息を吐くヨーシキワーカ(俺)。
【あの頃の俺は、バカだったと思う。正直……】
【まだ、他の高校生時代の同級生たちなら、まだ鮮明に覚えていただろう――】
ヨーシキワーカ(俺)は、この高校に入ってから、そんな話を何度も聞かされていた。
それは、このクラスにいるみんながそうだ。
けど、今日この日だけは、なんか違くて……。
『これから言う話は、ただの先生の独り言だからな!?』
『……?』
『……?』
『実は『職業安定所の裏』に、そうした『職員さん達だけが扱える』ような、『裏の端末』が密かにあるんだ。
それは『入りと出のシステム』があって、
そうした話が『払いきれない』でも、『向こうで勝手にやり取り』されていて、『毎月引き出されている』んだ』
『……?』
『……?』
『まぁ、ただの先生の独り言だ。
だから絶対に、アルバイトや安いパートなどに行こうとするなよ!?
あの会社のあんなわからないところで、『いったい何が仕掛けられていた』のか、こっちでもその話がわからないんだからな……!?』
『……』
『……』
『後で、親御さんのところにも追って、こちらから電話をしないとな……。
なんか一度ぐらい、慰めの言葉をかけてやらないと……。
いくらアイツでも『壊れる』……ッ!!
周りの仲間だと思っていた奴等にも、『裏切られて』……。
バカみたいに向こうに『言質を取られやがって』、『向こう』にはそうした『音声レコーダー』があるんだぞ……!?
あっ! そうそう、『絶対に1人』で『謝りに行こう』とするなよ!?
必ず誰か、そうした人を1人でもいいから、『付添人に立てる』んだ!
じゃないと、『暗黙の了解』で、こっちは『騙された』らしいからな!? ……いったい何があったんだ、あそこで……!?』
ザワザワ、ザワザワ
「……」
【――ヨーシキワーカ(俺)は、その先生の話を聞いていたんだ】
【そして、今の今まで、どんなに思い出そうとしても、結構時間がかかったもので、苦労したんだ……】
【こんな話、誰も信じないだろうが……】
【どこかの誰かに役立ってもらえるなら、ヨーシキワーカ(俺)も、先生も、その騙された誰かも、本望だ】
【こんな悲劇は、繰り返しちゃいけない】
【だから、先生達も、敢えてこの話をしてくれたんだ。次の犠牲者さんを、できるだけ減らしたいから……】
【そして、次の世代(ジェネレーション世代)に、できるだけ正しい形で、バトンを渡していきたいんだ】
【安心と信頼の社会実現を目指して――】
そこには、被害者、先生、ヨーシキワーカへ続く、命のバトンが託されていた。
そして、また、別の誰かへ――


☆彡
【託された抑止力という名のバトン】
――そう、話したのは、エメラルティさんだった。そして、それを聞いたのが。
「……」
「……」
「……」
「……」
スバル君にアユミちゃん、
恵ご夫妻のミノルさんとアヤネさん、
隣にいるサファイアリー姉さん。
そして、アクアリウスファミリアのシャルロットさんに、アンドロメダファミリアの王女アンドロメダ姫。
「……」
そして、それは、前科のある犯罪者集団の一味だったクリスティにも、等しく言える事だった。
エメラルティさんは、こう続ける。
「あの人の書いたものを見た、あたしだから、わかる事もあるの……!
『善』も『悪』もないの!
『前』に、『そうした事』があって、それを『知ってしまった誰』かさんは、
そのグループ繋がりで、ついつい話してしまったり。
それが他所のクラスの子に伝わってしまったり。
登下校の時、クラブ活動の時、上級生・下級生に伝わってしまったりもする。
もしくは、家族の誰かに話したりね!
もしくは、誰かが、暴力団繋がりに話しちゃったりも……して……!?」
「……」
「……そして、高校生の年齢から、大人と言える年齢となった時、
酒の席で、そー言った話を聞いてしまった。
あの当時を思い出してしまったその人は、その話をして、
その酒の席で、先輩たちから昔の話を聞いて、同調の思いを同じくする。
……『あぁ、これは使えるかもしれないと』……。
……『あそこに上手く仕掛ければ』……と!?」
「……」
「ねえ、その可能性が考えられない!? あたしは強く推奨するわ!
そーゆう話が、人伝を伝わり、隠れ秘する中で、そうした『闇グループ』の存在に伝わってしまったのよ!
永遠とそれが伝わってしまい、昔にも会った事だから、その輪にかけて、よく参加するようになっていく……!
あるものは、『警察官』を目指し!
あるものは、『公的機関等』の『市役所職員』さんや『職業安定所職員』さんを目指し!』
またあるものは、『法を預かる立場等』の『税理士』に付き!
またあるものは、『そうした犯罪組織』に関わり、いつしか、そうした『犯罪組織集団』の『資金源』となっていく……!
そして、知られざる中、そうした『実害の被害』を被っていった人達もいて……!
人は、金まわりのいい、そうした話を知ってしまったら、『自分だけ』が『得』しようと思い、『黙って』いるものだからね!
それが『暗黙の了解』に繋がる話よ!」
エメラルティさんは、さっきのクリスティさんの話を引き継いだ話で、その話の筋が通るのだった。
裏の世界と暗黙の了解が、関連(リンク)した瞬間だったんだ。


☆彡
【実際に世の中でもあっていた出来事、それは当たり前だった】
【被害者遺族が、いずれ辿る末路、それが未来街創造館に繋がる】
【ヨーシキワーカの黙ったままの心の内、ヨシュディアエの失敗した扇動されてしまった愛のハートは粉々……】
――そこには、言葉を失った少年少女達の姿、アユミちゃんとスバル君がいたのだった。
「……」「……」
唖然……。
隠れ秘するは、スバル君とヨーシキワーカさんは、親戚付き合いの知り合い同士で、それを知らなかった事だ。
アユミちゃんは、今の聞いた話すら、まるで知らなかった……。
とここで、エメラルティさんは、そうした様子の違いに気づいた恵ご夫妻の方に振り向いて。
「あら? もしかして、御二方は知っていて!?」
「まぁな!」
「当然よ! そんな事は『社会人の常識』だからね!」
えっ!?
知らなかったのは、自分達だけとするショッキングな思いを受ける少年少女たちの姿があったのだった……。
恵アヤネさんは、続けてこう話す。
「『暗黙の了解』で、『ただ黙っていた』だけよ!」
(やっぱり……!)
ミノルさん、アヤネさんの御二方は、元ホテルのオーナーだからか、その話に詳しそうだったわ。
あたしは意見を求めるように、御二方の顔色を伺って、
それに気づいたミノルさんが。
「あぁ、そうした責任問題の話だ」
「「責任問題……!?」」
「そうだよ2人とも!
例えば、大人になった自分の子供が、その務めている会社で、不祥事を起こしてごらん!?
例えば、ホテルにある立派な彫刻や、名がある人が作った大きなお皿や壺を壊してしまった場合や!
例えば、倉庫にあるコンテナいっぱいに詰まれた酒瓶を大量に割って、損害賠償責任になってしまった場合や!
例えば、その会社の機械設備を、何らかの原因により、器物損壊罪した場合は、どうなる!?
そうした子供たちは、まだ幼いから、自分でその責任を払えるのかい!?」
「「あっ……」」
と気づかされる思いの僕とアユミちゃんがいて。
そのアユミちゃんが。
「そーゆう事!?」
「そう、そうした責任を払いきれないから! 追いきれないから!
ホテルから追い出して、会社から会社の人へ、そうした『人事問題の話』が伝わり、
間に立つのは、そうした『中立の立場』である職業安定所なんだよ!
そうした『賠償責任問題』に対する『契約書書類』があって、
法を預かる立場の人の『弁護士』が出てきて、『法的手続き』を取るのだよ!
さっきのヨシュディアエさんと、その昔の会社とのやり取りの中にあっただろ――」

『フンッ!! どちらにせよ……!
こちらは、そうしたとんだ被害を受けたんですから、後で支払ってもらいます!
今、そちらに遣いの者を走らせていますので……!』

「――その発言があったよね!? それは、『顧問弁護士』の存在をニオわせるものなんだよ!」
「「顧問弁護士!?」」
と驚き得る少年少女のスバル君にアユミちゃん。
ミノル(私)は、こう続ける。
「あぁそうだよ!
会社を立ち上げた際や、国の公的機関が立ち上がった時、その法を預かる人がいて、『顧問弁護士』というんだよ!
会社の創立記から会社の倒産手続きまで、請け負うのがその人なんだね。
もちろん、一社だけじゃなく、色々な企業を兼任しているようなスゴイ人だっている!
その人が、相中に立っていた訳だね!」
とできるだけわかりやすく教えてくれるミノル(私)さん。

――その心の内では。
(――まぁ、もちろん、さっきの話の中にあったように、
意図的に誰かがそれを仕掛けて、それをヨーシキワーカさんがやったように、壊してしまったかのように見せかける事は、できる……!!
その損害賠償責任額は、おおよそ日本円で、1000万円だ!!
一般社員の正社員が、1年間働いても稼げる額が、おおよそ300万円~400万円ぐらい!
毎月の給与から、
国民年金・厚生年金・社会保険料などの会社との折半!
電気・水道・ガス代などの必要経費!
毎月かかる食事代・衣食住・生活費! 会社との往復の通勤代!
そして、『闇の端末』からの『紐つぎ』があるんだから……。手取りはほとんど残らない……。
月20万円の手取りなら、せいぜい2,3万程度だろう……。
だが……仮にもしも、その人が表では、正社員枠だったとしながらも……。
その実、それは会社とハローワークとのやり取りの中で、表で公表できるものであって。
実はパートだった場合は、恐いな……。
親が死んだら……ズルズルと……。持ち家の財産分野や土地を売る等しなければならないぞ……!?
そうなれば、もう家庭崩壊だ……!!
当然、自殺か他殺か……。
耐え切れなくなって、そうした犯罪に手を染める人達が出てきても、『おかしくなかった』と言えるな……)
フッ……
とミノル(私)は自嘲の笑みを零すのだった。
(単純にこれは、考えるわけにはいかなそうね……!?
威権できるランクは、その国の公的機関の方が、勝っているんだから……。
会社、職業安定所、裁判所という風に受け持っている法的執行力の実権が違う!
もう、勝っていたみたいな流れ出し……。
いったいそのヨシュディアエ(ひと)、何やってるのかしら……!? 会社を潰す気……!?
いや、違うわね……。
そうやってやって、ヨーシキワーカさんの代わりにやろうだなんてしたのかしら!?
いやいや、物事は、単純に考えちゃいけない。
ヨーシキワーカさんが、それをするとは思えない……望まない。
だって、ハッキングを受けていたというのならば、先に手柄を取ってあげて。自分(こっち)に振り向かせようとしていた!?
注目の視点を自分に集めて……。あっ、女優みたいな線!? イメージかァ!?
大いに有り得るわね……。
途中で、小説の流れを書き換えるなどして……その際に、度々、ハッキングに受けていたというのならば、まかり通る!!
好意的に抱いていた相手が、たまたまヨーシキワーカさん!?
迷惑行為を与えた相手が、たまたま自分の知り合いのミシマさんだった!?
問題を頼まれた相手は、ドクターイリヤマ、ドクターライセン2人による企み!!
それが、尾をかけて、1枚噛んでしまっていた!?
いや、話の筋を通りならば、それは問題であって、ミシマさんからのちょっとした仕返し目的が加わって!?
そーゆう風に扇動されてしまっていた……!?
じゃあ、ホントの被害者は……、……ヨシュディアエ!? いや違う!!
だって、何度も詐欺犯罪を手助けしていたのならば、早いうちに、その動きに気づいていた!?
それは、ヨーシキワーカさんに言ったのかしら!?
いやいや、物事は単純に考えちゃいけない!! 相手は目上の方に当たる女性よ!?
それを聞き出したかった、本人の口からそれを……、……愛の告白を……!? 職業安定所で!? それは考え辛いわね……。
だって、あそこは、職を探すところだし、恋愛相談所とは、さすがに言えない……!!
多くの人達がそれを考えていて、それは言えない!!
なら、告白の線は無いに等しい……。
あっ、だから、『偶然』のデートに『見せかけて』、その線が際立って、失敗して、ズルズルと……。
あぁ、これは100%有り得るわね……。
これは、黙ってたままの方が良さそう……。
……って、それは連絡しないと無理よォ!! 直接本人と!!
どんな大都会でも言えるけど、何の連絡も待ち合わせ場所も時間帯も打ち合わせていないなら、100%中99.9%の確率で失敗するに決まってるわ!!
んっ!? このままじゃ、好意を抱いた女性の方も、同じ二の舞を演じる事に成り兼ねないんじゃ……!?)
サァ……
と段々と血の気が引いてきて、青ざめていくアヤネさん。
(うわぁ……マズイんじゃないこれ……。
どっちも、それを言うとはとても思えないし……。
ヨーシキワーカさんは、その時点では、何も働いていないから、金なんてないだろうし……。
なら、職の話!?
でも、そんなの待っていたら、嫁入り前の大切な娘さんが、歳を取っていくだけだし……ヨシュディアエさんの例が典型的だし……。
それなら、その人の幸せを考えた方が、1番なんじゃ……。
女の華の人生は、特に短いから……。
2人を、無理に付き合わせようとしても、限りある時間の中で、果たしてそれができるかどうか……!?
う~ん……。
なら、時の流れに任せて、2人とも、胸に秘めた思いのまま、そのまま何も言わない線が、大いに有り得そうね……!?
その後の展開は、いったいどうなっていくのかしら……!?)
アヤネさんは、心の内でそう思っていたのだった。
実際、そうしたものである。
まだ、子供の内に、中学・高校・大学を通して、好意を抱いた子に、告白をしていた方が、100%中30%の確率で、恋心が実るのだ。
70%の確率で、男女とも失恋する確率の割合が高い……。
それは、相手の事を思いあってのことだからだ。
果たして、君の人生を預かるだけの器量とその資格と責任を負えるのか!?
自分の中に問いかける必要がある。
引いては、まだ見た事もない、我が子を養うだけの責任を果たせるのか!?
単純に、異性交遊をし、Hすればいいわけではない。
何をするにしても、金を稼ぐことが第一優先で、愛の告白は二の次、
そのご両親に想いを告げるのは3、4の次。自分の両親に先に彼女を紹介する場合もあるからね。
兎にも角にも、第一優先は、職に就くことが何よりも大事なのだ。
また、大人になってからでは、手遅れになるケースが、特に割高い……。
実は、30代、40代、50代の女性の結婚ができる望みは、30代なら10%。40代なら3%もない、50代ともなれば0.1%未満だ……。
これが男性の場合は、顔よりもむしろ、稼ぎにかかってくる。
世知辛い世の中だったりもするのだ……。

――その妻のアヤネが、その顔を上げて。
「――その後、その会社に行った人は、その会社の人達と話し合い、調書を取った事になるわね!?
後は、それを持って帰り、控えを取る。
その後、民事裁判所に行き、法的執行力の実権を持って、速やかに施行する。
後は、職業安定所の人が、『裏の端末』を使って、源泉徴収の要領で、『毎月引き出されていた』わけよ。
これがプロフィールとの『紐つぎ』ね。必要な対抗処置だったって訳ね……!』
その後の流れ作業をできるだけわかりやすく教えてくれるアヤネさん。
これには、子供たちも関心の思いだ。
「「へぇ~……」」
その話を引き継ぐように、サファイアリーさんが。
「そうね! ごくごく『世間一般的』には、『表向き』には、その話がまかり通っているわね!」
「! 表向き……」
「ええ、『表』があるなら、『裏』があるように、そうした『合法的な犯罪』がまかり通っている『悪の側面』があるのよ……!
もしも、ホントに仮に、その公的機関の中に、ある特殊集団詐欺事件の詐欺幇助の疑いの人が、裏で暗躍していたら……!?
1番恐いんじゃないのかしらぁ~!?
国のそうした威権力には、大抵の人達は、どう抗ってみても、100%中99.9%の割合で、絶対に勝てないからね!!
だから良く言われるのよ! このどうしようもない問題に、勝った人は誰もいないってね……!」
「……」「……」
「その中で、ヨーシキワーカさんだけは、『特例中の特例』だった!
なにせ被害者で、2、3年間、就職できずにいたんだからね……!
でも、相手の方の考え方は、こうだった……!
掃除で、どうしようもない問題に初めて勝つだなんて、そんなのこっちが認められない!!
なら、なんかいい具合に、またこっちでそれを用意してやるから、また、そっちが勝てばいいだけだろ!?
こんなの残さずにさ……。
不可能よ!! 奇跡は2度とは起こらない……!!
じゃあ、どうするのかって話になり、ブチ切れちゃったヨーシキワーカさんは、アメリカ全土にそれを公表しちゃったわけよ!!
これには、相手の方も、グゥの音も出なかった訳よ……!」

ナレーションの語り手は、スバル。
【――今までに、どうしようもない問題で、勝った人は1人だっていない……】
【たった1人の特例を除いて……】
ナレーションの語り手は、アユミちゃん。
【表の世界から、段々と裏の世界に入って行く……】
【僕たち、あたし達は、まだ子供の内から、今、目の前にいる大人達を通して、そうした前情報を聞いているんだ】
スバル。
【とても、タメになる話だと思う】
アユミちゃん。
【うん、要は、それの使いようなんだ。善も悪もないんだね】
「……」
コクリ
と頷き得るスバル君にアユミちゃん。同じ想いを等しくする。


☆彡
【後に続く人たちに、できるだけわかりやすい形で、少しでもいいから知ってもらいたい。役立てて欲しい】
サファイアリーさんは、こう語る。
「知識とは、何のためにあると思う?」
「!?」
「これはね……。ヨーシキワーカさんが、まだまだ小さかった時、そこにいた小学生の先生から、言われた言葉よ――」


★彡
【ヨーシキワーカの小学生時代】
【知識とは、人に為にあらず、誰かのために役立てて欲しいとする、先人たちからの教え】
『――君は、また……これか……』
『……ッ』
それはテストの採点結果だった……。赤点クラスである。
赤点とは、0点から30点までの範囲である。
『ハァ……』
『……』
『どう君に教えたらいいものか……!?』
『……』
しょぼん……
と落ち込むヨーシキワーカがいたのだった……。
この頃の自分は、まだ、そこまでの能力はなく、乏しいものだった……。
『先生は、ここのテスト範囲に出るところを、前もって君たちに教えているんだけどなぁ~? どうして君だけは……?』
『……』
『………………今日は居残り授業だからな』
――で、居残り授業をさせられるのだった……。
その時だった。
『知識とは、人の為にあらず、誰かのために役立てて欲しいとする、先人たちからの教えだ』
『? んん~!?』
『なんかこうわからないだろ? 聞いただけじゃ、何もな!?』
『うん……』
と頷き得るヨーシキワーカ。
『どう教えたものか……!?』
先生は、隣の人の机を見るのだった。その人はいなくて……。
『そうだなぁ……じゃあ、先生から何か、ヨーシキワーカ君にものを教えるとするだろ?』
『……うん……』
『それを君から、このクラスの誰かへ教えて。
その誰かから、また別の誰かへ教える。
そのまた別の誰かも、誰かへ教える。
そうやって、その人達のために役立ってもらえるのならな、先生としても嬉しいな! ……君はどうなんだい?』
『う~ん……さっき言ったように、上手くはできないと思う……僕、頭悪いし、先生みたいに上手くは言えないだろうし……』
『あらら……じゃあ、君の仲のいい子に、それを頼んでおくとしよう。……それならいいだろヨーシキワーカ君も……?』
『うん……』
『ハァ……しょうのない子だ……』


☆彡
サファイアリーさんは、こう素直に実直に語る。
「――あの当時は、まだそこまでの学力はなかったからね……あの人は……。
だから、こんな自分でも、何か役立てるものはないかと思い、そうして手伝っていた事もあるのよ」
「何か、スバル君に似てるね?」
「う……う~ん……似てるかなぁ?」
「似てるよぉ~頭が悪いところなんか!」
「~~ッ」
もう僕は、頭ん中がぐちゃぐちゃだ。
その様子を見たサファイアリー(あたし)は、それ以上のヨーシキワーカさんの小学生時代の話を、語るまいとするのだった。
フフフ
ほくそ笑むサファイアリー(あたし)。


☆彡
【(続)ヨーシキワーカさんの高校生時代の話】
【米国税理士(EA)、米国公認会計士(USCPA)、法を預かる立場の人】
【ヨーシキワーカさんを通して、エメラルティさんの勉強の仕方】
過去から現在に戻り、恵ご夫妻が思い切り脅かられる。
――その人の隣で、エメラルティさんが、こう呟きを落とす。
「――そう言えば、あの人、言ってたわ……」
「!?」
振り返る僕達、あたし達、私達。
エメラルティさんは、こう話す。
「また、そうした話の繋がりでね」
「まだあるの!?」
「うん、あるの……! 実は、その先生繋がりが、特に高い割合なんだけども……。
どうやら、夏のお盆休みや冬のお正月で、家族ぐるみで集まる祝いの席があるでしょ!?
その時に、家族・兄弟姉妹・親戚間で、誰かがそうした職業安定所の職員がいれば、その酒の席で、ポロッと漏らした事があったそうよ。
丁度、ヨーシキワーカさんの高校生時代の話に繋がり、その『職員さんだけ』が扱える『裏の端末』がある存在を……ね!」
「「「「「えっ……!?」」」」」
「その後、娘さん等を通して、女性同士の集まりの場で、ポロッと話してしまったそうよ!
それを、アヤさん繋がりの『女性網』に、偶然にも引っかかった可能性が高いわね……。
その話の線が、偶然にもヨーシキワーカさんに伝わり、『古い記憶』の中から、それを掘り出す形になってしまったわけ……!」
「……」
エメラルティさんは、そう、語る。
夏のお盆・冬のお正月を通して、親戚一同の集まりがあり、その酒の席で、偶然にもポロッと話してしまった事を。
それが高校生時代の先生が聞いていて、それがヨーシキワーカさん達に伝わる。
本人たちの記憶は、ここで止まる。……古い記憶となって……。
その後、どうしよう問題が頻発し、動機の経緯は定かではないが、それがアヤさん達グループの耳に入る。
女性同士のそうした強力な情報網に引っかかった訳だ。
それから、アヤさんから、ヨーシキワーカさんの耳に入り、偶然にも、その古い記憶が呼び覚まされた訳だ。
「……それも、ヨーシキワーカさんが、何気ない従業風景の時に聞いてたらしくて、どうにも確証性が高いのよ!!
しかも、そーゆう集まりを通して、
お盆休みやお正月を開けた後、何気ない会話の中に……――」
ここからエメラルティさんは、わかりやすい日本語じゃなく、英語で話してしまう。それも感極まって……――
「――『米国税理士さんや』
American Tax"Enrolled Agent"(アメリカン タックス "エンロールド エージェント")!
『米国公認会計士』United.States.Certied Public Accountant(ユナイテッド.ステイト サーティーズ パブリック アカウンタント)!
『または法的相談話を受ける人がいたらどうなる!?』
what Would Happen If Someone Sought Legal Adbice(ホワット ウッド ハプニング イフ サムワン リーガル アドバイス)!?
『その話の中で、偶然にも、今回みたいな事があったように』
As If Something Like This Happened By Chance During That Story(アス イフ サムシング ライク ティズ ハプンドゥ バイ チャンス デュアリング ザット ストーリー)!
『領収書の紛失物が、恐い内容だった場合は……!?』
Lost Rrceipt With Scaty Details(ロスト リ・シート ウィズ スケアリィ ディ・テイルズ)……!?
『それを、悪用してみようとは思わない!?』
I Dont Think l'll Try To Exploit It(アイ ドォント スィンク アイル ザイ トゥ イクスプロイット イット)!?」
「「「「「『それかッ』Or Is It(オア イズ イッツ)!!」」」」」
と強く感じる思いだった。
だが、たった2人だけ、頭を捻らせる思いだった。それは、まだ小学6年生のスバル君と、アンドロメダ星生まれのアンドロメダ王女様である。
スバル君が頭が悪く、頭を捻らせて、何やら考える思いで。
アンドロメダ王女様は、地球に着て勉学をした事がないので、知識と教養はあっても、ここではそれが結びつき難かった……。
シャルロットさんは、プロトニアの活動の一環として、地球には着たことがあるので、当然知っていて当たり前だった。
エメラルティさんは、こう話を続ける。
「その『米国税理士』Enrolled Agent(エンロールド エージェント)、
略してEAは、『経営者』の『ビジネスパートナー』としての『付加価値』が求められるからね……!
それだけに税理士でしか行えないような職務相談もあって、
税務代行や書類作成、税務相談といった『独占業務』だけじゃなくて、
経営者様のそうした相談に耳を傾けられるだけの信頼関係が厚いからね。……そうした『深い知見』がある所以(わけ)よ!」
「……」
エメラルティさんは、そう話す。
その心の内では――
(――知識が悪用されてしまったの……。
知識とは、人に為にあらず、誰かのために役立てて欲しいとする、先人たちからの教えに反してしまった事になるのにね――)
深い言葉だと思うわ。
エメラルティ(あたし)は、みんなにこう話すの。
「人は、欲には逆らえない生き物だからね……。金回りという欲には……!?」
「……」
「……良く知ってるわね……エメラルティ……」
その言葉を、零したのは次女クリスティさんだった。
僕たち、あたし達、私達は、その人に振り向き、エメラルティさんが、こう言の葉を告げる。
「あたしに、姉さんのようなお医者様は無理だからね……。
その裏で何をやっていたのか……までは言わないけど……。
どうせ、ロクでもない事で、あちらの意に勝った話に先導されて、やっていただけなんでしょ!?」
「……」
(この娘(こ)……。やっぱりあれを知っていて……!?)
それは、知られざる裏のやり取りがあっていた事をニオわせるものだった……。
いったい、昔、何があっていたのかまではよくわからない……。
いつか、それが明かされる日が、来るのだろうか……!?
「……お父さんの負担だけが増すだけだし……」
「まさか……!?」
「うん、持ってるよ……税理士の資格!」
「……」
これにはクリスティさんも、開いた口が塞がらなかった……。
「国家資格の中でも、難しい分野だからね……。ものすごい勉強したんだよ……寝る時間も削ってね……!」
エメラルティ(あたし)は、あの頃を振り返りつつ、こう話していく。
まずは参考書から。
「最初は、諦め半分だったけど……。ある時にヨーシキワーカさんが意見に乗ってくれてね……――」

――それは、ヨーシキワーカさんが、あたしに教えた教えだったわ。
『――それなら、始めの1ヶ月間だけでもいいから、1日1時間でもいいから、勉強するといいよ?』
『……それ能率が悪くない? みんなは必死に勉強してるっていうのに……!?』
『……』
フルフル
と顔を振るうヨーシキワーカ。
『最初からそれじゃ、良くつまずく人が多いんだよ……。あ~これは無理だ……ってね』
『え……?』
『だったら、例え能率が悪くても、続けられることに意味があるんじゃないかな~!?』
『……』
『毎日コツコツ勉強して』
チラッ
と机の上に置いている、フルーツヨーグルトゼリーに目を向けるのだった。
『その日のご褒美として、自分に与えたらどうかな?』
『ご褒美?』
『うん、ご褒美! ……まぁ、親が用意してくれたものでもいいんだけど、たまには自分から返すことも大事だよ。
それで親が、姉妹が喜んでくれたら……。君だって嬉しいでしょ?』
『……うん……!』
笑顔をその人に向けるあたし。
その人は、視線を落として、参考書に目を向ける。
『そして、必ずと言っていいほど、終わりまで眼を通す事……!』
『……』
『反復学習は、最低でも3回以上! で、色ペンを使ったてね』
『色ペンを……なぜ? 子供みたいだけど?』
『みたいじゃないよ、その方が気分が良く、能率がいいんだよ。恥ずかしがらなくていいよ、私もそうだから』
『ヨーシキワーカさんも!?』
『まぁね、クスッ……。おかしいかい?』
『ううん……』
フルフル
と顔を振るうエメラルティ(あたし)。
『初めのうちは、中々慣れないだろうから……ちょっと貸して』
『あっ……』
『なるほどね……こりゃあ難しいや……』
『……』
『でも、何事も諦めない事が大事だよ。……直接この参考書に書き込んで、後でノートに取るといいよ』
『……』
『……?』
『でもさ、それって二度手間じゃない……?』
『ううん、ちょっと違うかな……』
『えっ……!?』
『その時に、直接思った事を、すぐに書けるのは、その参考書だから、それに書き込んだ方がいいんだよ……』
『……』
『それなら、途中で忘れている心配が少ないでしょ……!?』
『確かに……』
これには、一理あると思うエメラルティ(あたし)がいたんだ。

――また別の日。次にノートの取り方。
『う~ん……』
『あれ? どうしたのかな?』
『いやぁ最近、マウスで記録保存を取ってるでしょあたし達……』
『まぁね……』
『でも、そんなあたし達にも、AIナビが付いてくれているから、……そのぅノートはいらないんじゃないかと……』
『いや、それじゃダメな場合があるんだよ?』
『なんで!?』
『最近は高度な犯罪は多発してるでしょ? その相手が、国や企業から、大事なデータを盗んだ場合は、君はそれを対処できるの?』
『AIは?』
『無理だよ……基本的に……。そのハッカー集団は、そのAIナビたちのデータすら書き換えらるんだよ、それで良く、個人経営者が倒産しているじゃないか? それか脅したりして』
『そうか……無理なんだ……。記録保存にとっても……』
『そうだよ……。マウスに記録保存を取っても、ウェーブグローバル上のクラウドシステムに、記録保存を取っても、いくつかやられるからね……』
『それぐらいなら、用紙や記録簿にちゃんと取った方がいいと……!?』
『うん』
『なるほど……!』
これにはエメラルティ(あたし)も関心の思いだ。
『税理士さんは、記録の帳簿は、10年間は保持していないといけないからね……。
万が一の場合、依頼主様の身に何かあった時、バックアップとして立ち回った方が……』
『あたしの信頼度が上がる……!?』
クスッ……
と笑みを浮かべるヨーシキワーカさん。
そこへ、小さな女の子が着て。
『ヨーシキワーカさん、このノートどう取るの?』
『あっヒカリちゃん!』
そう、声をかけたのは、エメラルティさんだった。
ヨーシキワーカさんは、こう答える。
『あぁ、御姫様!』
『よいしょっと』
その御姫様は、エメラルティさんのベッドの上に腰かけて、ノートを広げる。

【ヒカリ】
【身分を隠してきているアクアリウスファミリアの御姫様、まだ小さなお子様。ある依頼を受けて潜入調査中……】
その御姿は、まだ黒いシルエットでしか伺えない……。

それを見兼ねたヨーシキワーカは。
『基本的に計算問題は、ノートに取った方がいいんだよ。
少しでも、やる気が出る学習方法があってね。
職務上仕事における色の統一感といって、何かあった時、すぐに対応に取れるようにそうしてるんだ。
一個人の場合は……、そうだなぁ……うん。
特にエメラルティさんの場合は、すぐに必要になった時に、引き出せる方が望ましいからね』
それを聞き、エメラルティさんは関心の想いで。
少女は、うんうん、と頷くのだった。
ヨーシキワーカは、こう続ける。
『100均一の商品でも、それなりにお金はかかるけど……。
自分だけのオリジナルノートを作った方がいいんだよ。
カスタムノートという手法に似てるね。
で、A4用紙サイズで、統一感を持たせる事。
用紙サイズは、A罪線よりも、多く書き込めるB罪線の方が良くて。
……後、これは、職務上の仕事によって違うけど、事務の人ならば、A4サイズが基本ベース!』
『あたしはこれだね!』
って、その少女は、何かをその2人に見せていた。
それを見た2人は、1人はまた余計な事を、もう1人は訳がわかんなくても、何だか微笑ましいものを見るかのような視線だった――

過去から現在に返り、エメラルティさんは、こう語り部を続ける。
「――で、ヨーシキワーカさん流があって、
ノートのリフィル用紙は、取り外しができるものを目的にしてるから、右手側に意識した方がいいんだって、
だから、必要な用紙は、最低でも2枚はいるの。
右手側、目次であって、計算方法の公式名の一覧だったり、名義だけの場合もある。
ワザと空白は残してて、何かあった時のために、書き残せるようにした方がいいんだって。
次のページを開いたら、見開きになるから。
左手側は問題。右手側は公式を書くためのスペース。
書き切れないなら、次のページに書き込むようになるからね。
で、あの人は定規も使っていて、見開きを意識すれば、左右の両端に、ちょっとしたアドバイスのものを書き込めるような空スペースを設けてたんだよ。
で、参考書のページとノートのページを、関連(リンク)させる以上は、とても必要な事だから。
ピンク色の色ペンを持ってきて、番号を書いてたんだよ。
丁度、世話好きの長馴染みをイメージしてて、コツコツと教えてくれるタイプなんだって」
「あっ!? それ、あたしがスバル君に教えた方法に似てるーッ!?」
「「「「「えっ!?」」」」」」
「アハッ! そんな偶然もあるんだね! それはページ番号!?」
「うん!」
「女の子だからね! その色合いは良く使うもんね!」
「そうそう!」
「文字は、黒と赤が主流だけど、ヨーシキワーカさんは、自分だけは特別感を持たせるため、赤をオレンジに変更してたりもしてたんだよ!
まぁ、あの人は気まぐれだから、その日の気分で変えてたみたいだよ……。
だから、能率が良かったりもするんだって!」
「へぇ~……」
「で、基本的に文章は、黒で書いていって、必要な文字や数字は赤かオレンジ。
気になる一文は、青色。
緑のペンは、できるだけ、問題の公式の仕方に割り当てたてたんだよ!
紫のペンは、危険なもので……!」
――次に参考書選び。
「後は参考書選びだけど、問題と過去問があるシリーズを通したものがいいんだって。
それか色使いや図やグラフが豊富なものを取り揃えた方がいいんだよ。
で、初めての人は、中々取っつきにくいだろうから、その資格勉強のマンガシリーズを先に勉強する事で、そうした不安が払拭されるんだよ。
後はそうだなぁ……う~ん……あっ! しおりの代わりなんだけど、
あの人は、ビニール紐を使って、しおり代わりにしてたなぁ」
「しおり!?」
「うん、後は、参考書を開いた状態で、そのページの右端に、ちょっと定規を充てつつ、色分けをしてたなぁ。
で、それを畳んだ時にね、その側面部にいくつか色付けしてる状態だったんだよ!」
「へぇ~……」
「……参考になったかな?」
「うん! とっても!」
満面の笑みを咲かせるアユミちゃんがいたのだった。

――だが、これには、クリスティさんの難色を示す想いで。
(あの人、ボインときたら所かまわず声をかけてくるのね……!? 女の人には近寄り難いって言うのは、あながちウソじゃないの!? 変態さん!?)
不承不承の思いのあたしが、そこにいたんだった。
ヒドイ思われようだと思う、ヨーシキワーカさんも災難だ……。トホホホ……。
でも、そんなあたしの様子に気がついたスバル君がいて。
「……」
「……」
その関心の思いの視線が、あたしを見ていたの。
(あっ! これは話の続きが気になっている顔ね!?)
そう、なんとなく気づき、小さく頷き返すの。


☆彡
【小説を公開した年、その9月に、ヨーシキワーカの偽者と3人の紐結び】
「――これは、『裏の端末』に『繋がる』話よ」
「……」
僕たち、あたし達、私達は、エメラルティさんから視線を切り、クリスティさんの方を見る。
それは関心の注目だった。
「ヨーシキワーカさんが、ウェーブグローバル小説に初投稿した年月の話で、そう、去年の9月ぐらいの時季に……」

――それは職業安定所で、職員の方と思しき人が、腕時計型携帯端末(フューチャーウォッチ)を通じて、別の誰かとやり取りしていた現場だった。
『――はぁ、何だってそこにあの子がいるとや!? ……誰なんだあの人!?』
その人は、この広間の中にいて、出入り口付近で立っている人だった。
それは妙な会話だった。
(何だ!? ……ここから結構距離が離れてるな……)
それは、職員さんと思しき人と、エアディスプレイ画面を介した会話だった。
『は? え? 今、ミシマと一緒に働いている、ヨーシキワーカの姿を、実際に見かけた人がいる!?
誰なんだ!? そいつ等は!?』
『それを見かけた3人というのが、うち(?)にいて、こちらでもそうした現場を直接見たんだ!!
今もあの子は、平然とこっちの方で、あのミシマって男と一緒に、何気なく一緒に楽しく仕事をしている仲だぞ!?
あんたは、そうした間柄を引き裂く気か!?』
『引き裂く!? 何言ってんだアンタは!? ってか誰なんだあんたは!? 妙に遠くのそっちの方から、響いてくる感じだぞ!?』
『そんなのどっちだっていいだろ!? あんたには!?
それよりも……そっちの職員の方に、ヨシュディアエっていう名のいい女の人がいるだろ!?
あんたはそうした間柄まで、引き裂く気かって、こっちは問い質してたんだ!! あっ!!』
『ヨシュディアエ……。あぁ……』
察し
職員と思しき人は、ヨシュディアエのいるところを伺う。
結構それは、遠くに離れていた。
『あいつ……ここに平然といながら、いったいどこへ電話を繋いで、間を取り持ってたんだ……!?
以前の自分の受け持っていたそーゆう子なんだろ!? 可愛げがないのか……!?
いったい何が裏であってたんだ……!? こっちの方にはそうした話が何も……!?』
ハッ
(これはマズい……!?
まさか、ミシマの野郎がまた!? 問題に見せかけた詐欺か……!? クソォあの野郎、こんなにも毎度毎度、騒ぎを起こしやがって!!
じゃあ、その協力者連中と言うのは、間を取り持つ呼子、またはかけ子の存在か!?)
『それを見掛けた3人と言うのは誰なんだ!?』
『その子と同じ、職業訓練校を出た子達で、その3人を通して、ドクター『イリヤマ』が、『特別に眼をかけている3人』だ!!』
実際に今、その子が、こっちの方に着ていて、『今回のそうした分はいらないから、その3人の方に回していいよ』、とする声が周りで上がったんだぞ!?
その子の意思(?)に従った方が、そっちとしてもいいんじゃないのか!?』
『ふざけるな!!! そっちこそが『偽者』じゃなかとや!!』
『何の証拠があるんだ!? こっちには『実際にその子の様子(?)』を見たという人が、何人もいるんだぞ!?
実際に、『その子の働いている姿の写真』も、こっちにあって!』
『写真!? 何だってそんなものがあるとや……!?
どうなってんだいったい……!?
今もその子は、ここに職業相談に着ていて……』
チラッ
職員の人と思しき人は、『本物の様子』を見るのだった。
『そっそんな訳ないだろッ!?
今もあいつは、ここにこうしてきてて、ついさっきまで、うちの職員の人と職業を相談の話を交わしていたばかりなんだぞ!?
2……2、3週間前ぐらいの時期から、うちの方で、こうして働いているーゥ!?
バカを言うな!! その男のところを辞めてから、もう1年以上も経過しているだろうが!!
なんだってウチにいるあの子が、『あんな信じらない男』のところを頼っていくとや!?
あんな事が会ってから、今もあの子はこうして、着てて……!!
そこの求人検索ができるやつで、次の就職先を探すも、何もできずにいるところなんだぞ!?
そっちこそ『偽者』じゃなかとや!?』
『そんなに言うぐらいなら、何かそちらは、証拠になるようなものを提示できるんだろうな!?』
『~~』
『~~』
『~~』
『~~』
とここでヨーシキワーカは。
(んっ!? 何て言っているんだ……!? さすがにここからじゃ、遠すぎて、よく聞こえない……)
『ここには今、そうした奴が着ていて、今あそこで、求人検索をかけている所なんだぞ!?
あの子が、あの会社を辞めてから、もう2年以上の時期が経とうとしているんだぞ!?
何ぃ!? 気にしていない!? そんなバカみたいな話あるか――ッ!!
はぁ!? その弟君からのメールの『返信履歴(?)』があったー!?
そんなバカな話あるか――ッ!! どこの世界に自分の兄をそんな危ない男のところに売り飛ばす、弟がいる!?
えっ!? 今、あの子はミシマさんの車の所へ行って、後片付けの準備を手伝ってるーゥ!?
オイッ、そのままその2人を、取り逃がすなって言っておけ!!
はぁ!? 今、下り坂に差し掛かろうとしてる!? もう呼び止め戻らないー!? って遅い!?
なら、すぐにミシマの野郎に電話を繋げて、そっちの方へ呼び戻せ!!』
(???)
そんな会話はしばらく続き、
それ以降は、もうほとんど聞こえないほどの小さい声のやり取りだった。
おそらく、職業安定所とその会社とそれに連ねる詐欺グループのやり取りがあったと思われる。
『……どうなってんだ!?
今、実際にあの子は、ここに着て、あの端末の前にいるんだぞ!?』
(え? え? どーゆう事?)
そこには、呆ける思いのヨーシキワーカさんの姿があったそうな。
無理もない、こうした何もわからない状況の中、1人取り残された感じだった……。

ナレーションの語り手は、クリスティさん。
【――本人の周りで、勝手に騒いで、取り次いで周るような、そんなおかしな事態だからね……。
無理もないわ、『本人を介さないようなやり取り』なんだから。
1人、ポツン……っと取り残された訳……】
【えーと……】
【ああっ! ネタバラシするとね……】
察したあたしは、こう話をするの。
【ミシマさんとの3日間が終わった後、1日だけミシマさんに付き合っていた事があるのよ!】
【それはミシマさんから、ヨーシキワーカさんの弟君へ行ったもので、それがヨーシキワーカさんに伝わったのよ】
【実は、電気工事士であるミシマさんは、度々、ハム工場で働いている弟君と、良く顔合わせをしているからよ】
【その時に接触したわけ!】
【で、その写真を撮られたんだけど……。その時の情景を明かすとね……】
【作業着姿のヨーシキワーカさんがいて、掘っ立て小屋のような工事現場で、お母さんが用意してくれた弁当を広げていたの】
【その時、ミシマさんが、窓から顔を覗かせていて……】
【いやいや嫌がるヨーシキワーカさんのその姿を、写真に撮ったそうよ】
【記念写真と称してね!】
【これが1枚目ね】
で、次のナレーションの語り手は、サファイアリーさん。
【で、確かにヨーシキワーカさんの方から、ちょくちょくご家族である弟さんには、メールを送っていたらしいわ】
【ただし!!! ミシマさん達を許すような『発言をした覚えはない』!!! 『絶対に許さない』だそうよ!!!】
【とハッキリ、告発しておくわ!】
【まぁ、簡単な例で言えば、メールを横から覗き見る事ができる以上は】
【その詐欺の手口を活かして、『誤挿入メール』を『配信』することができる訳よ!】
【それとも、ヨーシキワーカさんの『偽者』などを用意するなどして、そちらが弟さんに送れば、合法的にそう思わせる事ができる訳よ!】
【同じ、メールアプリを使用していれば】
【個人用携帯電話番号が違っても、似通ったアカウントを用いる事で】
【電話会社間、電話基地局間でも、そうした『誤認操作』がまかり通る訳】
【実際にヨーシキワーカさんが、Gmailのアカウントを作った時、このaとeのつづりを間違えて、『アカウント共有の問題』になった事があるの!】
【でも、その2つの内、どちらか片方を削除することができなくて】
【正しいGmailの方に、2つ同時に共有した事があったらしいわよ】
【まぁ、その後はなんやかんやあって、eの方を放ったらかしにして、自然消去の時期を待ったんだって……!】
で、ナレーションの語り手は、エメラルティさん。
【それとも、そこに協力者たちに関与する疑いのある人物、そう、闇子さんがいた場合ね!】
【『電気通信系の免許』を所有している人であれば、そーゆう事もできるとわかっているからよ】
【その疑いに思しき人物は、その3人の中にいて】
【職業訓練校にくる前は、以前は携帯基地局で、現役バリバリで、電気通信系の技術を学んでいた人物――それは、年上のヤマグチさんよ!】
【体格のいい人物であって、以前に職業訓練校時代に】
【エアコンの授業の時、『フレアツール』のネジを緩めたり】
【シーケンス制御の授業の時、その細長い電気の心線を止めてるネジを緩めた事がある人物よ】
【ハッキリ言って、電気の仕事を請け負っていて、そんな危ないマネを、誰にも知られる事なく犯したら、どうなると思う!?】
【死んじゃうよねその人……】
【そうね……そうでなくとも、万が一の場合、夜間誰もいなかったら……、漏電火災になる危険もあるわけよ……!】
【その責任を負えるのかしら? その人……!? ハッキリ言って、仕事人としては、任せたくないわね――】
『――よしっ! そんなに言うなら、今からそっちの方へ遣いの者を回してやる!!
そのままそっちの方で待っていろって、その2人に行っとけ!! ……ったく!!』

過去から現在に返り、クリスティさんはこう話す。
「――ミシマさん達の悪行を炙り出すためなら、どうしたらいいと思う!? それを知っているなら」
「う~ん……」
「ポイントは、ヨーシキワーカさんの就職難にあるのよ!」
「えっ!? どーゆう事!?」
「簡単にわかりやすく言えば、昔の会社の人達は、予め仕掛けていた問題を取り外すためには、
そのヨーシキワーカさんに、直接着てもらって、取り外してもらう必要があった!
そうしないと、ハメ堕とすことができないからね!
だから、何度もそうした話を、イリヤマ先生やライセン先生、ミシマさんやヨシュディアエさん、弟君を頼っては飛ばしていた訳よ。
その間、ヨーシキワーカさんの求人の話を、もう執拗なぐらいに、陥れてね……!
どうしようもない問題を、問題で済ませるために、どうしても必要だったの!」
そこへ、エメラルティさんが。
「でも、あの人は、結局は謝りに行かないからね……。
何度も、希望求人の話を、堕とされていても……。頑なに動こうとしない……。動けばどうなるか、薄々感づいていたから!?
だから、長い時間をかけつつ、如何にしてどうやって、外堀から埋めていくかを考えていた。
その仕事なら、誰よりも詳しいからね。
だから、良くファウンフォレストさんに頼っては、1つずつ1つずつ、そうした問題点を払っていったわけ」
そこへ、サファイアリーさんが。
「まだ、その時点では、証拠もなんもなくて、ただフツーに小説が進んでいただけだからね……!
未公開のメモ帳の状態のものも、至ってフツーに進んでいただけ。
でも、それが金になる話だと気づき。
イリヤマ、ライセン、ヨシュディアエ、主に3人の『悪態の態度』を、その『詐欺電話口』から、『炙り出そう』とする動きがあっていたのよ!
それが、ヨシュディアエさんから、ミシマさんに伝わり、
その職業安定所の方で、ちょっとした騒ぎが起こった訳!
その陰にいたのが、ドクターイリヤマなら、大当たりでしょうね!」
「悪態の態度を……」
「炙り出す……!?」
フッ……
と笑みを浮かべるサファイアリーさんの姿があったんだ。
その人に代わり、エメラルティさんがこう話す。


☆彡
【裏の端末を操作していたヨシュディアエ】
「――その日中にね。ヨーシキワーカさんもそれを目撃しているの!
さっきまで話していた人が、職員専用のブースに入って行って――」

『どうにもキナ臭かぞこの話!! いったいどうなってるとや!?』
『!』
その男の怒りの矛先は、向こうの奥にいたヨシュディアエの元だった。
ズカズカと歩み寄る。
中にいた職員さん達も、一様に振り返る。いい注目の的だ。
『どうにも怪しかぞお前等!! 前々からそうだったよな!? いったいその裏(なか)では、どうなってるとや!?』
『ッ』
『オイッ! こいつの前の担当の子だったものを、そこの端末で調べてみろ!! 裏でなんかそうしたやり取りがあっているぞ!!』
『そんな事せんで良かッ!!』
すぐに調べに向かう職員。
大慌てのヨシュディアエさん。
みんなはその人の悪態の態度を見て、一様に怪しさだけを覚える。
その裏の端末に、数名のものが集まる。
『オイッ!! どうなっているとやコレ!! こいつの入金先が『減っていて』、何かまた別の方に『紐づけ』にされとるぞ!?』
『いったいいつから、中で調整されていたとや!?』
『……ダメね、こっちからの操作を受け付けない……あの娘、あの子の何の怨みがあって……』
『……』
『オイッ! そっちで調べてみろ!!』
『うん!』
と頷き得る数名の男女。
そこへヨシュディアエさんから、こう食って掛かった感じの声が聴こえてきて。
『そんな事せんで良かって、あっちの人達も言ってたじゃないのよ!! ああっ!?』
『オイッ!! この女怪しかぞッ!!』
『どうやらこれ……ヨシュディアエさんの職員用パスコードに通じてるみたいね……』
ハッ!?
裏で意図を引いているのは、ヨシュディアエ!?
『オイッ、この女取押えろ!! 後でいったいどーゆう事なのか聞き出すんだ!!』
『……ッ……ッッ』
『その『入金先の出所』を止めろ!!』
『そんな事せんで良かっていってるじゃないのよ!! ああっもう!!』
と頭を抱え込む思いのヨシュディアエ(あたし)。
『前々からおかしいと思っていたのよね……あのミシマさんと会って、別れた後から……』
『後?』
コクリ
と頷いた女性は。
『向こうの方から、そうした話の『借用書』の話が来てて、そうでなくともこっちの方の『問題』で試すとかなんとか!?
その話すら、こっちの方で勝手に取り下げて』
『? いったいどーゆう事だ!?』
『さあ……何の事だか……?』
これにはヨシュディアエも。
『何であの子は、こっちに着て助けてくれないのよ!! こっちはこんなにも困っているというのに!?』
そこには、頭を抱える姿のヨシュディアエさんがいたんだった……。
その後は、多くの職員さん達に詰め寄られちゃって、言い逃れができない立場にあった。
そのヨシュディアエは、頭を抱え込んだ感じで、何かをぶつくさ言う。
『何か……何か……ないの……!? この場を上手く穏便に済ませるいい手は……!?
それをどうにかして、問題事で済ませるように、あっちの方へ、また電話で取り次がないと……』
『おいっ、この女!? 何か怪しい独り言言ってるぞ!?』
『何か怪しいわねぇ~……前々から! そのミシマさん達の問題事が着ては、この子、そうやって何とかして、匿おうとしてたからね……!?』
そうした様子を見ていたのは、ヨーシキワーカだった。
その心の内では。
(……なるほどなぁ……)
『フッ……』
ヨーシキワーカ(私)は、その場で見切りをつけ、この場を立ち去っていくのだった……。
その後姿を、ヨシュディアエさんも見てて。
『ちょっと何でそっちへ行くのよ~~! あなたの問題でしょ~~!?』
『いや、これはお前の問題だろ!?』
『この状況を説明してもらいましょうか!? あの子はさすがに、こんな事はできないんだからね!! あなた達ぐらいでしかッ!!』
『……ッ……ッ』
四面楚歌の様相を呈していたのだった。
それからヨシュディアエは、その場から動き出し、ちょっと離れた職員用の電話回線へ繋げるのだった――


☆彡
過去から現在に返り、一同、放心していた……。
「……」
ポカ~ン……
まさか、そんな現場を見ているとは……。
エメラルティさん、こう語り継ぐ。
「もちろん、上手い事口裏合わせや、その偽物さんね!?
その人の名を語る『ウソ』の『個人用携帯電話番号』が、実は流れていたの……。『個人情報の流失』よ……!
それが、『詐欺』に転用されて、『悪用』されちゃったの……!
そのヨーシキワーカさんの『電話番号』や『アカウント』を知っている人達がいて、
その人達は、職業訓練校の繋がりだったり、騙された弟君だったり、職業安定所の職員ヨシュディアエが関わったものなの。
後は、そうねぇ……うん、電話会社の女性職員さんも怪しくてね……。
これは、まだミシマさんと会う前の話で、お父さんと2人きりで行った時の話で、そこで情報を控えていたからね。
その後、ミシマさんの事件を経て、その年の12月、その電話会社の『カード』を作る話になるんだけども……、丁重に断りを入れたらしいわ――」
――行(いき)。
『あんなにもらえるなら、ちょっと後で、こっちの方で勝手に引き出させてもらおうかしらね……』
『あの弟さんの話なら、こっち方でもわかるけど、兄のあなたなんかには、なんかもったいなさ過ぎるしね……』
『周りの人達も必要ないって声を揃えて言ってたし……』
――で、途中で戻ってきて。
『どうやらその耳は悪いみたいだけど、眼はいいみたいね……』
それが、その電話会社の女性職員さんが、ヨーシキワーカさんに零した言葉だ。
が、その人はあくまで、個人情報の流失を手助けしただけの、呼子、かけ子の類である為、この場での実名告発は控えさせてもらおう。
何でも、昔から『優秀』だと言われていたみたいだが……。
それはあくまで、私の推察通りならば、イリヤマ先生やヨシュディアエさんを通じての、『古い連絡網』繋がりだろう。
また、個人情報の流失を、不正な利益として得る目的の場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金刑が課される。
なお、その罪は重複し、重くなる……。
そして、個人情報流失のお詫びの金額の相場は、慰謝料額は、1人あたりおおむね、3000円~1万円程度だが……。
今回の場合は、特殊集団詐欺事件の二次被害に当たるため、1人当たり、3万5000円の損害賠償責任を認められる犯罪ケースもある。
また、詐欺事件に関与し、不正な営利目的として、加担していた場合、
ミシマさん達と同様、差し止めに当たる。
「――決して許されない犯罪なのよ! その『電話番号の上』から、『後で編集』して、『なりすまし詐欺』を仕掛けていたのよ!!
もしくは、それを安易な気持ちで、教えていた人もいる!! ……愉快犯ねッ!!」
「電話番号の上から……」
「後で編集して……」
ミノルさんが、アヤネさんが、その口から零し、一同、声を揃えて。
「「「「「『なりすまし詐欺』ィ!?」」」」」
エエエエエッ!?
と驚き得るみんながいたんだ。
「そうよ!」
とエメラルティさんが語り、こう続ける。
「で――」


★彡
【その翌週】
『――また、あの人から新しい問題が届いたわ!
アハッ! 見てこれ―!? こーんなに悪い問題を考えるなんて、あの人さすがだわ!
フフフ、この人に付いていけば、間違いないんだから……!!』


☆彡
過去から現在に返り、エメラルティさんは、こう語る。
「そこにはね、笑う哂う嗤うヨシュディアエの姿があったそうよ!」
「ッッッ!?」
そのヨシュディアエさんという、人格者を疑うばかりだ。
完全にいかれていた、クレイジーだッ。
その問題を渡した人も、大概イカれている……。
「怪しいと思ったヨーシキワーカさんは、その場では何もせず……。後でとある施設の先生の所へ、メールを送ったらしいわ」
「……」
「本人は、こう考えていたんだって……!
新しい問題事が届いても、それが施行される前に、
別の公的機関の1つに、一報を入れておく事で、多角的な角度もって、それを封じることができる……!」
「……」
「周りの人達が、それに気づいてくれることで、その人を止めさせようとする狙いがあったそうよ……。
でも、現実は往々にして、そうはいかなかった……。
普通の人ならば、ここで手を止めることになるんだけど……も。
あの娘(ひと)は、あくまでも、職業安定所の職員さんだからね。
意地とプライドと面子があったの……そうしたプライドが邪魔していた訳。
後、ちょっとした乙女心もね……」
「……」
「あの娘(ひと)は、行くところまで行っていたから、もう後には引き返せないところまできてたのよ……。
後戻り不可能地点ってやつ!?
そう、何がなんでも、グウの音が出ないぐらいに、ヨーシキワーカさんの責(せい)に仕立てるしか、もう手がなかった……!
だから、どうやってそれを見せかけるか!? いい具合の話に持っていて……。
昔の会社か? ミシマさんの所へ案内するような? そんな建前ができていたらね……?」
「……」
「最初から、何も考えていないから……。ヨーシキワーカさんの望む未来なんて、最初から、どうなったって良かったの……!?」

――それは、ヨーシキワーカから、とある施設の先生へ送ったメールの内容だった。
それで、ヨシュディアエの動きを、どうにかして止めようとしていたのだ。
今となっては、取り越し苦労で、何か哀しい話だ。
【9月14日(水曜日)ぐらいだったかな?
ハローワークでまた騒ぎを起こしてしまいました。
去年にフューチャーウォッチを『2台』持っていて、返していますが、
現状の生の声と、書き込みの相談を受けた事があります。
精神的に大きくブレていた時期で、その疑念が爆発した感じです。
もう1人の自分がいて、勝手な噂が飛び交っていた時期でしょうか?
……。
今まで被害者は、所有のフューチャーウォッチを使っても、ハッキングされる危険があった。
職業訓練校の講師の中にも、それができる人がいて、引き抜かれていると、
ハーバード大学姉妹校のドクターイリヤマが自慢気でした。
ただし、それならやりようがあって、
1つは、『電磁誘導障害』。
1つは、『特殊な検索エンジンからいけるサイト』。
1つは、『燃やせる紙媒体』でした。
……。
一応、秘事なので、それとなく、
ファウンフォレストには、話していいですが、
ヨシュディアエさんには、黙っていた方がいいかも?
……。
なぜかと言えば、
去年の2月か3月ぐらい、図書館で、取り寄せ中のフーリエ変換の可愛らしい女の子3人を、なぜか知っていて、
それぐらいならいくらでも買ってあげるわよ~と、気持ちが悪かった……。
……。
その後は、三電工のミシマさんの所へ行って、色々ある中で、
まさか、あんな奇跡が起こせるなんて、とか。
ウフフッ、気持ちいでしょ、とか。
気味が悪い……。
被害者の関係者類のアヤのことを考えれば、突き出されて、散々な思いをするので、今まで黙っていました……。
……。
秘密にてお願いします】

――次にその施設の先生からの返信のメールには。
【面接についての返信をしようとしたら、ビックリしました。
……。
私も良くわかりませんので、ここで納めておきますね。
……。
面接については、職歴や仕事で学んだことが話せると良いと思います】

「――ってね。
裏で、そうしたやり取りがあっていたという理由(わけ)よ!
つまり、ヨーシキワーカさんが取った手は、
国絡みの事件には、同じく国絡みの人達の協力が、必要不可欠で、
さらに言えば、もっと多くの人達がこれを知ってもらい、あっちが外から囲んでくるなら、こっちはもっと大きく外から囲んできた、とするものよ!
こんな手は、一生の内に1回ぐらいしか、成功しない手でしょうね……」
「えええええ……マジィですか……!?」
「大真面目な話よ! そうやってでしか、このどうしようもない問題を、止められないからね……!!」
「……」
「多くの方々がこれを知ってもらい、全体的に強い抑止力を保って、そうした『特殊集団詐欺事件』が、『減少傾向』に転じていったんだからね!!」
「……」
「だから、ここから先は、まさしく、そうした『犯罪組織集団』の『資金源』を抑えるべく、
一般人が立ち入れない、『警察のお仕事』だった訳よ!
ヨーシキワーカさんの事件を経て、ようやく、日の目を見る事になるのよ……。
そう、『無実の罪』を被っていった人達がいて、ようやく『自由の解放を謳う』事が……ねぇ――」


TO BE CONTINUD……


☆彡
おまけ
「――差し止めの話って知ってる?」
それは、サファイアリーさんからのものであった。
「そのミシマさんとの事件で、恥ずかしい書店での出来事よ」
『こっちからあっちの方へ話を通して、お前のところに振り込められている話を、こっちの方で『差し止め』さしてもらうからな!!』
『クソォ……やっぱそうなるかァ……』
『そんな事せんでよかァ!! 今よりも多くしてもらえるのなら、それで許してやる!! って周りに伝えておけッ!!』
『……今のは息子さんか? ミシマ……?』
『あぁ……あんな事があってからは、こっちの方に支払わられている額も減って、グレてるんだ……』
『……まるでどこかの弟君と一緒だな……』

「――で、職業安定所でも、同様の経緯と経緯がって……」
『今そっちの方に支払わられている額を、ヨシュディアエさんの方を減らして、ファウンフォレスト(君)の方へ、大目に回そう』
『ホントですか!? ありがとうございます!!』
『そんな事せんで良かッ!! こっちはこのままでいいって言ってるじゃないのよ!!』
『そんな訳にもいかないって、周りの者達が言ってだな……』
『……ッ、誰よ……そいつ等!?』
『あの、えーと、おいくらぐらい!?』
『ンッ!? 君はここに来たばかりぐらいなんだろ!?』
『ええ、前にきたばかりですね……えーと……』
『なら、それほど多く出す必要性もないな……そーゆう事は何事も、少しずつ積み重ねていかないとだな……。
う~ん……そこにいる娘(こ)と近しいぐらいの額で、いいんじゃないのか!?』
『あのホントですか!? やったぁ……』
(……フゥ……黒いな……)
と思うヨーシキワーカ(私)がいたのだった。
で、対面の相手のファウンフォレストさんは。
『あの……で、おいくらぐらいで……』
『30万円ぐらいに近いが……』
『あのぅなら、切りのいいところでもっと近くに……』
『ムッ!? ……なら、1つ君に尋ねるが、君は今回あった『一件のすべて』を、その子に直接、言い出せるのかい!?』
『えっ……』
『聞けば、その子はこうした場に、一度だって、その顔を出した事がないそうじゃないか!? どうなってるんだい!? その中では!?』
『……』
(ヤバァ……あれは上手くは言えないわね……あっちのお父さん『達』の方にも、上手く口止めされてるし……)
つまり、父の昔の会社側やそうした連中からの告発もあり、上手くは言えず、口止めされている訳だ。
黙ったままの方が、好都合の場合もあるからだ。
『聞いたところによると、君はその子に、『尋ねただけ』で、そうした情報のやり取りを、こっちの方とかに、周りにも漏らしていないそうじゃないか!?』
『……やってませんね……、……はい……』
『オイッ、やっぱりこの娘(こ)に割り当てられる分には、もっと安く、低くしていいぞ!? この子には、そこまでも能力がない!
まだ、そっちの方のあの娘(こ)には、あったぐらいだ!』
『わかりましたーッ! そーゆう風に、周りの人達に回しておきますね』
『あぁ……そんなぁ……!?』
そこには、ガックリ……首を折る思いのファウンフォレストさんがいるのだった。
そして、対面の相手のヨーシキワーカは。
『???』
この状況にまったく付いていけてなくて、まるで訳がわかんなかった……。
それが当時の心境であり、実直な感想である。

――で。
『……暗号か……』
それは紙切れに書かれた暗号だった。
(あいつ……俺にそこまでの能力があるとは思えんぞ……!? えーと……今日の暗号は……――)
その後、ヨーシキワーカはお家(マイホーム)に帰り、
人知れず、その暗号を解き、証拠を残らないようにしてビリビリに破き、燃やして証拠の隠滅を図るのだった――

☆彡
過去から現在に返り、アヤネさんが質問を投げかけ、それをサファイアリーさんが返す。
「えっ!? 大丈夫なのそれ!? そのヨシュディアエさんばかりか、そのファウンフォレストさんにも、
なんか嫌味みたいな不信感を持たれるんじゃないの!?」
「確かに……その通りね。その可能性は充分に考えていたわ……。
同様に、弟君も同じ事が言えるからね……」
「へっ……!?」
「その現場には遭遇していないけど……。
話を聴く限りでは、ファウンフォレストさんやヨシュディアエさん達は、その電話回線を通じて、その話を見聞きしている証人といえるのよ。
……まぁ、あの弟君は、時々、言動がおかしく、前々から詐欺事件に関与していた闇子の1人だったのよ。
ヨーシキワーカさんご本人すら、散々ためらったけど……。
人の道をこれ以上踏み外せば、人を追い詰めて、自殺まで追い込むことになるからね……。
その弟君ですら、周りのそうした加担した共犯者連中の動きすら、把握し切れていないところもあるんだから!
下手をすれば、その人は、自分で手を下さずとも、人を追い詰めて殺した事があるかもしれないからね……。
どんなに謝っても、償っても、決して許されない犯罪なのよ」
「……」
重い話だった……。
実の兄弟でも、そんな話がまかり通るからだ。
片や抑止力。方や犯罪者一味の加担者。
あの弟が、その後、足を洗えたかどうかだ……。
サファイアリーさんは、こう語り部を続ける。
「それに……職業安定所全体としても、そのヨーシキワーカさんに今まで協力していて、これだからね……。
期待を『裏切った』ようなものよ……!?」
「……」
難しい話だ。もうメチャクチャである。
だが、それは必要な事だった。
「でも、事実をありのままに書いて記すことでしか、この『特殊集団詐欺事件』を、『抑制できる糸口がない』のよ!
ごめんなさい、済みませんでした……って、謝っていたわ……」
「……」
「でもね、今や『アメリカ全土』に伝わり、それが『世界中に蔓延』しているような『時代』なのよ……!? その気持ちわかる?」
「あっ……!?」
「その特殊集団詐欺事件に関わってしまっていた親御さんでさえ、我が子の前で、これを見ていたら、心痛の思いのはずよ……?
でもね、その子供たちの未来を護るためにも、孫世代の人権と人命を護るためにも、
敢えて、この『愚かな道』を踏むことでしか、『救済政策への糸口』が見えてこないのよ!」
「……」
生半可な覚悟ではないという事だ。
そうした危険が、もう身近に迫っていたという事だ。
「エメラルティ、あなたも被害にあったわよね? 『ディープフェイク動画』の『性被害』に……」
「うん……。ヨーシキワーカさんが、できるだけわかりやすい形で書いてくれて、……心が回復したわ」
「どーゆう事?」
そう尋ねたのはアヤネさんだったわ。
それに返すのは、性被害を受けたエメラルティさんご本人。
「簡単にわかりやすく言うとね……。
腕時計型携帯端末(フューチャーウォッチ)使ったエアディスプレイ画面やホログラム映像。
TV電話を用いて、何気なく、いつでもそうして、楽しく女の子友達お喋るするでしょ!?
そこをハッキングしてきたの……横から『盗撮』と『傍受』されちゃったわけ」
「えっ……」
驚き得るアヤネさん。
その娘(こ)に代わり、サファイアリーさんがこう話す。
「そこで、『顔の画像データ』と『音声データ』を盗られた事になるわ」
うん……
と頷き得るエメラルティさん。
「それをAV女優や、セクシービデオにして、ウェーブグローバル上に動画拡散していたわけ」
「なっ!?」
「そうでなくとも、人型アンドロイドがいる時代でしょう? この娘(こ)そっくりの人が、街中を歩いていて、犯罪を犯していたわけ」
「ヒェッ!?」
「当然、この娘(こ)も塞ぎ込むようになっていってね……。父も母も、そりゃあ心を痛めていたわ……」
「苦労してたのね……あなたも……!?」
それは、アヤネさんも同様に、何らかの被害を受けていた事を、表わす発言だった……。
「うん……」
コクッ……
と頷き得るエメラルティさん。
姉のサファイアリーさんは、こう続ける。
「『ディープフェイク動画』は、実は、200年ぐらい前から実際にあっていたらしくて……。
使っていた機材は、スマートフォンのカメラ機能に、ノートパソコンのカメラ機能などが考えられて、
よく昔は、Chat(チャット)というインターネットの情報通信サービスを用いて、
そこから画像データと音声データを落として、専用ツールで、AI生成できていたわけ。
要した時間は、たったの6分!
その起源を辿れば、映画製作分野で、2時間かかっていたものを、6分まで短縮したとされているわ……。
……で、その頃はまだ、口元の動きがおかしいから、そこだけに気を配れば、まだ大丈夫だと、よく誤解していたのよ?
みんなの先入観が、『口元だけ』に向けられていたからね……。
その後、眼の動きに真偽の視線が言って。
その後、また、手の動きや、喉チンコの動きといった風に、真偽を誤魔化す、イタチごっこだったらしいわ……」
続けて、エメラルティさんが。
「同じく200年前にも、時の総理・首相官邸がそのターゲットになったり、
まだあたしみたいに、若い女性が性被害を被ったり、
男性でもHや痴漢行為をしていたとする現場を、誤った形で、インターネット上にアップロードされて、晒し者にされていたり。
また、それを犯したのは、愉快犯の詐欺犯罪グループであり。
警察が取り締まろうにも、捜査に難航していたそうよ……。
実はね。そのフェイク動画と人の取次ぎ回しにより、警察の目を撹乱作戦を用いていたとされており。
その車体番号や、その人を見掛けたとされるウソの動きがあったとされる。
実は、犯人グループが、ゾンビパソコンやゾンビスマホなどを足場にして、海外などに飛ばして、
そこを潜伏していた仲間が、誤った形で動画サイトを送り、陰ながら動画支援をしていたされており、
こんな犯罪は、許されるべくもなく、急遽警察は、動画支援サイトを取り締まったとされる動きがあった経緯(わけ)よ」
「あぁ……。なんか学校の教科書で習ったような……」
これにはミノルさんも、当時、学校で習った事を伺わせる。
同様に、アヤネさんも、小さく頷き得て。
「その当時のTVのニュース、もしくは新聞(ニュースペーパー)でも見たのかしら!?」
そんな誤解を招く発言をしたとされる。
サファイアリーさんは、続けてこう話す。
「この娘(こ)の時は、また『別の犯罪組織』でね……。
アントラローダイトが、いくつかある内の『マザーAIシステム』に挑み、『沈黙』させたらしいわ……」
「……アントラローダイトが……!?」
これに驚き得たのは、スバル君だったわ。
「ええ……。
マザーAIとはいっても、初期型AIじゃなく、親から子へいくつか分散しているでしょ?
その内の力を持ったマザーAIだったわけ」
「良く勝てたわね……そのナビ……。普通は戦いにすらならずに、消滅するわよ……!?」
それが大人の見解だ。アヤネさんを推しても、ビックリだ。
普通のナビは、徒党を組んでも、まず負ける。
それこそ、公認のナビが集まり、軍隊を組んで編成することでしか、なしえないような偉業なのだ。
それも、マザーAIを護るために、迎撃システムが働いていただろう。
それを、かのAIナビが、ほとんど1人でやっていたみたいだ……。
そのバケモノっぷりを発言を、強く伺わせる。
サファイアリーさんは、こうも説明する。
「もっと別の目的があったのよ……。その過程でしかないと思うわ」
「真打がいたって事!?」
「「うん……」」
コクリ
と頷き得るサファイアリーさんにエメラルティさん。
あのナビが考えている事は、よくわからない……。
マザーAIですら、そのストーリにおいて過程でしかなく、まだ真打が控えていたという事だ。
この科学技術水準が、飛躍的に進化した現代ですら、そのマザーAIこそが、最強と認識している以上、それ以上がいるという存在だ。
畏怖と恐怖すら覚えてきそうだ……。
「……で、暗号って?」
その言の葉を告げたのは、アユミちゃんだったわ。
エメラルティ(あたし)は、こう答えるの。
「実は、あの人、小説の中に、それを記してないのよ……。来るべき時に備えて」
「来るべき時?」
「うん……」
沈黙の間……。
いったいどーゆう事なんだろう? と僕達、あたし達、私達は考えるのだった。
「……その後のヨシュディアエさんの話は?」
「……」

しおり