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373章 生活条件アップ

 夕食を済ませたあと、テレビをつける。

 テレビに映し出されたのは、美女同士の野球だった。こちらの世界においては、美女は高い需要があるようだ。

 チャンネル変更すると、イケメン同士のマラソンが行われていた。はっきりとした運動不足なのか、ミサキよりも遅いペースだった。走っているのか、歩いているのかすらわからなかった。

 テレビを見ていると、部屋は真っ暗になった。

「ミサキさん、こんばんは」

「妖精さん、こんばんは。どうかしたんですか?」

「ミサキさんのために、ハッピーサプライズを用意しました。自販機で食べられる食事数を、3倍に増やします」

 食事メニューが3倍に増える。腹ペコ成人にとって、とってもありがたい。

「超高級食材を追加します。お金はかかりますけど、至福のひとときを味わうことができますよ」

 ミサキの収入は限られている。超高級食材だけを、食べ続けることは無理だと思われる。

「ミサキさんの仕送りを、5倍に増やします。これまで以上に、リッチな生活を送れるようになります」

 生活資金を5倍ももらえる。夢のような話に、胸はおおいにワクワクする。

「ありがとうございます」

「要件はこれだけです。私は失礼します」

 妖精がいなくなると、部屋は明るさを取り戻した。

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