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199章 体調不良

 過労による体調不良で、職場を欠勤することとなった。体調不良による欠勤は、初めてである。

 ミサキの体はタフではない。妖精にいわれたとおり、安静にすることを求められる。これからは仕事をセーブして、体を守っていきたい。

 現在の体重を調査するために、体重計に乗った。37.2キロとなっており、昨日よりも100グラム痩せていた。普段なら気にしないところだけど、やせ過ぎの女性は気にかけてしまった。

「40キロに早く戻したい・・・・・・」 

 体調不良であっても、エネルギーを大量に消費する。体重を増やすために、お好み焼き30枚、ステーキ15枚、焼き鳥15本を口にする。体調不良のときは食べられないことが多いけど、腹ペコ少女には全く関係なかった。通常のときよりも早いスピードで、食べ物を吸収していく。

 食事を終えたあとは、布団で横になる。体を休めることによって、元気を取り戻したい思いが強かった。消費カロリーを減らし、体重を増やす狙いも込められていた。

 横になることはできても、睡眠をとるのは難しい。長時間睡眠は、極度の空腹を招く。おなかをすかし過ぎると、移動できなくなるリスクが高まる。

 テレビをつけると、水着アイドルが映し出された。事業は縮小したものの、アイドル活動は続けているようだ。

 テレビ出演中のアイドルから、元気、活発な雰囲気は感じ取れなかった。和やか、温かい雰囲気はどこかに消えてしまっている。97パーセントを解雇されたことで、仕事に対するモチベーションを奪われたようだ。

 ミサキの家に来客がやってきた。テレビを消したあと、来客対応をすることにした。

「マイちゃん、どうしたの?」

 猫アレルギーから回復したのか、くしゃみ、咳などはなかった。 

「ミサキちゃんの様子を確認しにやってきたの」

「大きな問題はなさそうだから、一人でやっていけると思う」

「ミサキちゃんのそばにいてもいい?」

「マイちゃんには、マイちゃんの用事がある。私にかまう必要はどこにもない」

「ミサキちゃんと一緒にいたい」

 マイはあまりに眩しい、笑顔を浮かべてきた。純粋無垢な笑顔の前に、ノーということはできなかった。

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