188章 妖精出現
シノブ、マイが帰宅したあと、室内は一気に暗くなった。
「ミサキさん、こんにちは・・・・・・」
妖精は神出鬼没。いつ現れるのかはわからない。
「妖精さん、こんにちは・・・・・・」
「遊園地の仕事、おつかれさまでした」
「仕事終了をするごとに、体重は大きく減っています。しっかりと食べたはずなのに、4キロも痩せてしまいましたよ」
23000キロカロリー摂取で、体重を4キロも減らす。どれだけのご飯を食べれば、体重を維持できるのだろうか。
「体力を消耗した場合などについては、エネルギー消費は激しくなります。きついことをするときは、食べる量を増やしてください」
「体重が減りすぎると、不安な気持ちになります」
「ご飯を食べることで、体重を戻せます。しっかりとご飯を食べて、理想体重を維持してくださいね」
妖精にとっては他人事。ミサキにはそのように感じられた。
「遊園地の参加報酬として、500万ペソをお渡しします。たくさんのごちそうを食べて、元気に
なってくださいね」
お金をたくさんもらえるよりも、体のバランスをいじってほしい。このままのバランスでは、ご飯を食べる、睡眠をとるだけの生活となる。旅行、趣味などを楽しめなければ、ストレスの解
消につなげられない。
「私は失礼します」
妖精は姿を消す。ミサキは空に届きそうなほどの、大きな溜息をついた。