158章 勤務終了
2時間30分勤務終了。焼きそばを食べていないからか、極限の空腹状態だった。意識は保っているものの、かなり危険な状態である。
「ミサキちゃん、おつかれさま」
「シノブちゃん、おつかれさま」
「ミサキさん、心は問題ないですか?」
「うん。特に問題はないよ」
男性ならセクハラだけど、女性なら不快さは感じない。
「お客様から体を触られたときは、セクハラと叫んでくださいね。セクハラと叫べば、すぐに対応できます」
セクハラは被害者の訴えによって成立する。被害者が立ち上がらなければ、泣き寝入りすることになる。
「今日は焼きそばの注文はなかったね」
「うん。おなかペコペコ」
焼きそばを食べられないときは、勤務終了後に極度の空腹に陥る。体内に何かを取り込まないと、家に帰ることすら難しい。
「ミサキちゃん、休憩室でパンを食べてね」
「うん。ありがとう」
ミサキは休憩室に入ると、30個のパンを一気に食べる。栄養を取り入れた体は、元気を取り戻すこととなった。