151章 焼きそば店にやってきた
ミサキは焼きそば店に向かった。事情はあったにせよ、仕事を休んでしまったことは事実。シノブにしっかりと謝りたい。
焼きそば店の前には、10人くらいの人が並んでいた。結構な人数がいると思った。
ミサキの姿を確認すると、10人くらいのテンションは大きく上がった。
「大食いガールだ」
「ほんまや、大食いガールやないか」
「大食いガールではなく、水着アイドルガールだよ。体の線はとっても細いじゃない」
水着撮影したことをすでに知られている。
「ミサキちゃん、写真集を予約したよ」
「写真集のサインを絶対にゲットするぞ」
サインの入手確率は0.01パーセント。非常に狭き門となっている。ゲットできれば、定価の10000倍の値はつきそうだ。
「待っていました」
「ミサキさん、これからの勤務ですね」
「大食いガールのために、焼きそばを20人前注文してやるぜ」
「サイン、握手、サイン、握手・・・・・・」
「ミサキちゃんが仕事することを、みんなにも伝えないと」
お客様の希望を叶えるために、出社することになりそうだ。水着撮影で心身を消耗したので、仕事をできるのかな。ミサキの心の中を、大きな不安が襲うことになった。