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181. 代わりでもいいよね

 181. 代わりでもいいよね



 放課後。夏帆は友達と遊ぶと言っていたから今日は久しぶりに1人だな。何をしようかな。そんなことを考えながら帰る。すると目の前に千春の姿が見える。

「千春」

「あっ秋兄。今日は夏帆さんと一緒じゃないの?」

「ああ。なんか友達と遊ぶんだとよ。」

「ふーん、そうなんだ……じゃあさ、私と一緒に帰らない?それとたまには秋兄の部屋で一緒に遊ぼうよ。ダメ?」

 そう言い上目遣いをしてくる。くっ可愛い……

「いや、別にいいけど……」

「やった。じゃあ早く帰ろう」

 オレと千春は一緒に帰ることにする。千春のやつ、最近めっちゃ甘えてくるようになった気がする。まぁ悪い気はしないんだけど。

 そして家に帰ると千春が先にオレの部屋に入っていった。

「ねえ秋兄、ちょっと聞きたいことがあるんだけどさ。」

「なんだ?」

「あのさ、秋兄って。夏帆さんといつも一緒にいて何してるの?」

「なんだよ急に……普通にゲームしたりとかテレビ観たり、宿題やったりだけど。」

「へぇ〜そうなんだ」

 千春のやつ、何が聞きたいんだ一体?

「じゃあ。私とも同じことしてみる?」

「えっどういうことだよ」

「だから私のことを夏帆さんと思って接してくれてもいいよって言ってるの。ほら、こんな風に。」

 いきなり抱きついてきたかと思うとそのまま押し倒される。千春の顔がすぐそばにある。その顔はとても赤く染まっているように見える。

「おまっ!何やってんだよ!?」

 千春はさらに顔を近づけてきて耳元で囁いた。

「夏帆さんの代わりになってあげるから。ね?」

 千春はさらに強く抱きしめてくる。胸の感触もしっかり伝わってくるし正直めちゃくちゃドキドキしている。しかし千春はすぐ離れる。

「なんてね。ビックリした?」

「まったく……そういうのやめろよな?」

「……やめないよ」

「え?なんだって?」

「ゴメンゴメン。ねぇ秋兄。ゲームやろう!」

 そう言って千春はゲームの準備を始める。なんだったんだ今の……。結局、この日は千春と共にゲームをして楽しんだ。そして特に何もなく終わるのだった。

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