151. 文通します
151. 文通します
今日も学校。今は国語の授業中だ。本当に国語は退屈だな。オレは本を読むのは嫌いじゃないけど、国文とか古文なんて勉強して何になるんだ?そんなことを考えていると隣の席から一枚の紙切れが目の前に現れる。
「は?」
横を見ると黒崎が読んでと言わんばかりの顔をしている。なんだよ一体……
『ねぇ神原君。私っておかしいのかしら?』
なんだこれ……まぁいいや、とりあえず返信っと。オレは紙に書いて黒崎に返す
『なにが?今授業中だぞ、あとにしろ』
これでよし。さて授業に戻ろうかな。するとまた隣から一枚の紙切れが目の前に現れる。横を見るとさっきより真剣な顔をした黒崎が読んでと言わんばかりの顔をしている。うぜぇ……なんだこいつ
『あのね神原君、私はあなたのこと大親友だと思っているの。でも最近周りのみんなが「それ親友じゃなくて恋愛対象じゃない」って言ってきて、どうなのかしら?』
はあ!?いきなりなんでこんなこと聞いてくるんだよ!しかも授業中に。
『知るかよ。お前の気持ちだろ?』
そう書き黒崎に渡すと少し考え込むような表情をして、そして再びこちらに紙を渡してくる。
『それは大親友として冷たいと思うわ。私がこんなに悩んでるのに……ひどい』
なんだこいつ……もう無視しよう。そう思い視線を前に向けた瞬間だった。目の前には先生が立っていてオレは怒られた。
「神原君。ちゃんと授業聞かないとダメよ?」
「お前のせいだろ!」
思わず声が出てしまった。くそっ……最悪だ。オレは更に放課後、先生に怒られることになった。もう黒崎の変な行動は無視しようと決めたのだった。