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3‐6

「えっと、ゼロ先輩。どこに…」

「腹が減った。まだマグナもチビも帰ってこないしな。そろそろ晩御飯の時間だろう。即刻店を閉店コースにしてやる。

ここ一帯に術式込めた領域を張っておくから、モンスターの強襲の恐れもない。」

そういうとゼロは夕暮れにとけていった。

「ゼロ先輩もだけど、先輩たちほんと自由だな…
自分の感情に率直っていうか…自由奔放っていうか…」
「でも、教え方すっごくわかりやすいよ。気持ちも汲んでくれてうれしかったし…」
「だけど、やっぱ振り回されてるなって気がするな。1人でご飯行っちゃったし…」

その言葉にカレンとアリスは2人の隣に腰を掛けると、カレンはポツリと話し始めた。

「巻き込まれるというより、面倒見のいい先輩。自由奔放というより、一緒にいて楽しい先輩…」

その言葉にアリスはにっこりと笑顔を浮かべると、『暗くなったし休憩にしましょうか』と焚き木に火をくべる。
 
「少し昔話をしましょうか。ちょうど1年前のお話です」

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