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1-8

司会用のマイクを持ったマグナが、『ゼロ、もしくはモノを捕まえたら勝利!魔法使用は不可!制限時間は1時間!よーいスタート!』と鐘を鳴らす。

鐘の音を聞き、ユキハとトウヤが漆黒の領域に近づいて行くと、『よう!』とマグナが近づいてきた。

「お前らも参加してくれると思ったんだがなぁ。ま、見学でもして楽しんでってくれや」
「これって…なんなんスか?」
「これは魔法打消しの特殊領域展開だ。この領域の中では魔法が使えないってわけ。
教官たちに見つかったら事前に止められちまうからな。だから、俺たちだけじゃなくモノにも働いてもらってたんだよ。
例の件は助かった。サンキュな」

マグナはニッと笑いユキハとトウヤの頭をガシガシと撫でた。

「えっと…モノくん狙いの人多いですね」
「魔法抜きだとモノはゼロにスピード面は明らかに劣るし、カッとなりやすい一面もある。だから狙いやすいんだ。それにモノにとっても、学院生にとってもいい訓練になるんだよ」
「へぇ…ちゃんと考えられてるんだ…」
「うむ。休みの間にどうもみんな体がなまっているようだったからな。訓練の一環になるし、魔法を縛ることで気軽に参加できるだろう」

球の中からゼロが出てくると、『お、早いな』とマグナが声をかけていた。


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