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57話〜大賢者ドルマノフ現る

 ガルド達は街から少し遠ざかった場所で待っていた。

 しばらくして、その者はガルド達の目の前に現れた。

「ほお。これは、随分と懐かしいメンツが揃っているようじゃのう」

「これは、ドルマノフ様。相変わらずお元気なご様子ですね」

「ああ、カトレアか。相変わらず美しい。あっ、そうそう。ガルドに話があり来たのだが」

「ドルマノフ様。ブラットの事で来たんだよな?それに、俺も聞きたい事がある」

「流石はガルドだな。その前にだ。そこに隠れているのはビスカだな。はぁ……それでも、ワシの娘か?」

 ビスカはガルドの後ろに隠れていたが、見つかり仕方なく顔を出した。

「あ〜あ、見つかっちゃった。でも連れ戻そうとしても私は戻らないよ!」

「まぁ、いいわい。ガルド、お前が言うように、ブラットの事で話がある」

「単刀直入に聞くが。ドルマノフ様、ブラットに何かしたよな?」

「流石はガルド……と言いたいが。ガルドお前が英雄王になり、しばらくしてお前がその座から降りる前ワシはお前を止めた」

「ああ、そうだったな。だが、それとこれとどう関係してるって言うんだ?」

「何故世界に英雄王という存在が必要だったのか、お前には分かるか?」

 ドルマノフに問われガルドは考えた。

「治安の為か?それとも他に何かあると言うのか?」

「割って入って申し訳無いのですが。ドルマノフ様お久しぶりでございます。ルルーシアです」

「ほお。これは一段と美しくなったのう」

「ありがとうございます。ドルマノフ様が言いたい事というのは、大賢者ドルマノフ様の力は世界の仕組みを変え世界を救った様に、英雄王という存在こそがこの世界を救いまとめるに等しい力だった。ガルド様は、世界を救いました。その力は偉大なのです」

「そう言われてもなぁ。俺は、英雄王になった。しかし……あ〜今こんな事を言っててもどうしょうもねぇ!てか、それと今回の事と、どう関係してるっていうんだ?」

「お前はカトレアと結ばれ、子供を授かった。その後お前の周りか、ブラットの身に何か無かったか?」

「そうですね。そう言えば、私がエクスダールに連れ去られる前にブラットが何度も高熱を出しましたが」

「そう言えば、そんな事があったが」

「やはりな。恐らくは、ブラットの身体が持っている力についていけずにそうなったのかもしれぬ。そうでなければ何らかの術をかけれてる可能性も否定できぬが……」

「ブラットの力って、いったいなんだって言うんだ?」

「それはワシにも分からんが。ただ言えるのは、お前達2人の子供。普通に考えても並みの子供が産まれるとは誰も思わんだろうがな」

「そうかも知れねぇが」

「ワシが恐れたのは、お前達の子供の行く末じゃよ」

「行く末とはどういう事なのですか?」

「それはな。ワシには何となくじゃが、見えていた。だが、それ故にブラットに封印を施した。だが、今に思えば、やり過ぎだったのかも知れん。あそこまでの封印をするべきではなかったと思っている」

 そして、ドルマノフはそう言うと遠い空を見上げていたのだった…。

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