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三章 転換の扉(二話)

進時達は部屋を出て受付に来た。他にも部屋があることから宿屋かなと思った。しかし不安に思い、聞いた。
「ここって宿屋か?」
「そうだよ?」
メタナセが不思議そうな目をして答えた。そうして歩いていると受付に着いて、チェックアウトをした。そしてドアを開けると、緑と複数の町並みが広がった。
それにしても、
「暑いなー」
「だよねー」
メタナセがそう相づちを打った。ところで・・・
「ラナー、いるかー?」
「いるよー。屋根の上に。」
ん?屋根の上・・・えっ!?
「いるーーー!?」
「二人同時に言われてもなー。」
そう言うラナに進時は指摘した。
「ラナ、それホント怖いからやめた方がいいよ。」
「んーまあね。」
そう言って頷いた。オーラや存在感がなくせるのは凄いと思うが。するとメタナセが言い始めた。
「あっそういえば私達が何か言ってなかったね。私達はギルド『ネクルシーザ』のメンバーだよ♪」
ラナがメタナセの言葉に付け足した。
「現在三人しかいない最弱ギルドでーす!」
メタナセが慌てて言い始めた。
(それ言わないでーー!)
まあ聞こえているが。一つため息をつくと進時が言った。
「んー、もう少し考えて答え出すわ。」
「でも考えてくれるだけでも嬉しいよ!」
そしてメタナセの表情が少し暗くなった。何でだろうこんな事言うのはどうかと思うかもしれないが、メタナセは眼鏡をかけた理系美少女で、ラナはフードを被ったボーイッシュ系でこんな人が集まらないギルドには・・・まてよ。三人!?あと一人いるなそいつに原因があるのかも・・・。
「なあ、もう一人いるよな。」
「うん、そうだよ?」
メタナセは進時を不思議そうな目で見た。そして、少し暗い顔をした。
「そいつに会うことって出来るか?」
「いや・・・。」
メタナセの顔が更に暗くなった。なんでだ?進時は鈍感な性格なのでよく分からなかった。しかし、
「済まないな。」
問い詰めてはいけないことだとはわかった。察してくれたと感じたメタナセは、
「ありがと。」
と言って、
「さてっとこんな暗い感じでもしょうがないから、早く行こ!」
「ああ、そうだな!」
そう言って少し笑みを浮かべた。
「・・・お二人さーん私忘れでしょー!」
・・・。
「ナンカキコエタヨネー。」
メタナセが棒読み
「ウンソウダネー。」
進時も棒読み。
「いや、ここだから!」
ラナは凄く強調して訴えた。
「冗談だから、大丈夫だよ。」
進時は流石に正直に言った。
「・・・へーそうなんだ。」
ラナはそう言って手をポキポキと鳴らした。
「なあ、ラナそれはなんだ・・・?」
進時はラナの手を指差した。
「イヤーナンダロネ。」
ラナは棒読みでそう言った。
「この通りだけど。」
また手をポキポキ鳴らしながら進時に近づいた。
「どういう・・・。」
そう言って進時は少し後退りをした。
「オラァ、シンジ一発殴らせろ💢」
「イヤーーー!」
ラナが走り始めて、それを見て進時は逃げた。
「なんで自分だけーーー!」
そう言って進時は更にスピードを上げた。
「・・・シンジドンマイ!」
去っていく進時とラナを見てそう言って、グッドサインをした。



異世界神の間にて
「進時って奴、面接してたっけ?」
ルクは椅子で寛ぎながらそう言った。
「いや、見たことありませんが。」
伝言人は資料を見ながら言った。
(まあ俺が付けるパラメーターではないが。だって進時のパラメーターは。)
体力(HP)5000、技力(SP)2000、攻撃力2500、防御力2000、以下省略。これで1レベルだ。これは、転生者に付けられる最大パラメーターを超えてる。
「・・・ルク様、早い所で対処しないと。」
伝言人はそう慌てていた。
「わかってる、早いうちに『殺せ。』」
そうルクは冷淡に言った。
「わかりました。」
伝言人は返事をした。



異世界
「シンジ、ここはね!」
「おう。」
元気に町を紹介しているメタナセを見て本当にこの町が、大好きなんだなと思った。
「やあメタナセちゃん。今度は町案内かい?」
進時より少し背の高い男性が話しかけて来た。
「あっ、ハユさん!そうですよ!」
「へー、メタナセちゃん凄いなー、ナンパばかりしてる俺とは違うなー!」
(ハユさんは少しチャラいのか?)
「そうですよ!」
メタナセはハユに強くそう言った。
「ハハッ、そこら辺俺より一枚上手だからなー。まあ、頑張れ!」
ハユはそう言ってグッドサインをした。
「はい!ありがとうございます!」
メタナセはお辞儀をした。
「じゃあな!」
ハユは笑顔で手を振った。その少し離れた所で、
「・・・ふー、見つけた。」
伝言人は双眼鏡を見ながらそう言った。そして、一旦物語は戻る。

続く
















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