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ガージスは黒魔術の儀式を始めた。

長い暗黒魔術の詠唱を唱えた。

3時間が過ぎた頃、暗黒神、アフリマン

の声がガージスとネルモアに響き渡っ

た。

アフリマン

(お前は誰だー、誰だー、誰だー)

ガージスは緊張しながら言う。

(偉大なる闇の王よ、我が名は人間のガ

ージスと申します。貴方に願いがあ

り、貴方をお呼びしました)

アフリマン

(ンフウー、ムウフー、汝は我を崇める

信徒か、我を呼び出すとはなかなかに

見事よな、汝の願いは叶えられた、し

かし、代償が必要ぞ)

瓶の中にいたネルモアはこの声を聞い

て震え上がっていた。

ガージスは言う。

(ハイ、暗黒の王よ、代償ならございま

す。この瓶に封じし、女の魂を貴方に

捧げます)

アフリマン

(なるほど、その女の魂か、よかろう、

もうしてみよ、汝の願いを)

ネルモアは泣きながらもう、後戻り出

来ないことを悟った。

ガージス

(ハッ、この瓶に封じし、女に新しい命

をお与えください、そして、あなた様

永遠の下僕の誓いを立てて下さいませ)

アフリマンは少し考えてから言った。

(では、この者は自らが我に従うと言う

のだな、して、新しい命とは、どうす

ればよいのだ)

(ハイ、この女の魂をフオールダウンさ

せ、この人形に転生させていただきた

いのです。そして、この者がしてきた

運命の代償を神に支払わせてください)

と述べた。

アフリマンは(フワハハハハ)と笑う。

(なるほど、神に復讐するか、よかろ

う、女よ、汝の願いは叶えられた、我

が下僕となりて、使えることを特別に

許す、汝はこれより、イエズラと名を

変えて我の命に従うがよい。

ガージスは瓶を取るとアフリマンに捧

げた。

こうして儀式はさらに1時間をようし、

完了した。

ネルモアの魂はアフリマンによって、

人間の魂から暗黒の魂に代わり人形へ

と、された。

こうして、人間だったネルモは、イエ

ズラとしてこの世に甦った。

イエズラは本来の美しい姿となって、

ガージスにあった。

ガージス疲弊しながら言う。

(どうだ、ネルモアよ、新しくこの世に

甦った気分は)

ネルモア

(ありがとう、ガージス、でももう私は

ネルモアではないわ)

ガージスは

(フッそうだな)という。

イエズラは自分の力がみなぎってくる

のを感じながらガージスに言う。

(私はこれからなにをすればいいの)

ガージスは言う。

(これからは、暗黒の王がお前を導いて

くれるだろう、だが、そうだな、早

速、一仕事してくれるか)

イエズラ

(わかったわ、何なりと命じて)

ガージスはニヤリとした。

(この人形を作った、バルンジというヤ

ツがいる、俺はある命からバルンジに

復讐したいという命を帯びてきてい

る、ヤツの用はもう終わった、ソナタ

はバルンジをその力で抹殺しろ、出来

るか)

イエズラ(力の使い方は、教えてもらっ

たわ、わかったわ、バルンジね、任せ

てちょうだい)

ガージスは(そうか、ならば俺は眠ると

しよう、頼んだぞ)

というと毛布にくるまって寝た。

イエズラは早速、バルンジを抹殺すべ

く、歩いていった。

バルンジはなにも知らずにまさか今

日、自分がしてきた罪の精算をすると

は思ってはいなかった。

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