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ゆっさゆっさ……
ゆさゆさ……
ゆっさゆっさ……
体が揺れる。
僕は、体をゆっくりと起こした。
「授業終わりましたよ」
僕の体を揺すっていたのは水谷さんだった。
「あ、そうなんだ…?」
僕は、欠伸をしながら言った。
時計を見ると5時を過ぎていた。
「もしかして、待っていてくれた?」
水谷さんは、首を横に振った。
「クラブ見学して来ました。」
「そうか、取りあえず帰ろうか」
僕は、そう言うと席を立った。
「はい」