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 昼休みが終わると僕はすぐに睡眠体制に入った。
 勉強なんて、瞳のノートを後から借りたらある程度のことはわかる。

 『私が居ないと、何にも出来ないじゃん』

 朝、瞳に言われた言葉が頭の中に浮かんだ。
 たまには、授業を受けてみるか……
 僕は、体を起こすと勉強をする姿勢に入った。





 ――放課後

 帰り支度をしている水谷さんに声をかけてみる。

「水谷さんって、クラブとか入るの?」

 水谷さんは、首を横に振った。

「そっか……」

 水谷さんは、コクリとうなずいた。

「結城さんは、クラブに入っているのですか?」

「音楽部かな……」

「少し意外です」

「そう?」

「はい」

「帰宅部っぽい感じがします」

「似たようなモノだけどね」

「え?」

「音楽部が、できた時は部員はそこそこいたんだけど、最近は部員が顔を出すこと自体滅多にないんだ」

「そうなんですか?」

「うん」

「この辺にはまだ慣れていないでしょ?
 一緒に帰らない?」

 水谷さんは、コクリとうなずいた。

 こうやって会話が出来るのだから、担任が言っていた『色々』と言うのは、イジメが原因では無さそうだね。
 色々ってなんだろう?
 気になるけど聞かないことにした。
 僕たちは、そのまま雑談をしながら朝にぶつかった十字路まで歩いた。

「この辺でいいです」

「そう?」

「はい……
 ありがとうございます」

「いえいえ」

 僕たちは、そこで別れた。

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