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「君は誰だ?」

 玉藻がその少女に尋ねる。

「私?私の名前はプレゲトン。
 神を殺すことが出来る神の天敵。
 伝説の三剣のひとつ!プレゲトンよ」

 そう彼女の名前は、プレゲトン。
 神々の言葉で、炎の河という意味を持つ。
 神によって作られた存在で、神を殺せる数少ない武器のひとつだ。

「伝説の三剣?」

 玉藻が首を傾げる。

「あら?人間はそんな事も知らないの?
 伝説の三剣は、神が作りし存在。
 神を殺す剣よ」

「それは、知ってます。
 でも、どうして亜金の腕を組んでいるんですか?」

「亜金は、私の相棒候補なのよ」

「候補?」

「そう、神を殺したらその数だけエッチするのよ。
 まぁ、私の場合1回エッチしたら契約を結んだことになり契約を結ぶことが出来て完璧な相棒になるのよ」

「エッチ……?」

 玉藻の顔が赤らむ。

「ちょっと!亜金に変なことを教えないでください!」

 シエラが、顔を真赤にさせて怒鳴る。

「変なこと?
 なに言っているの?子どもじゃないんだしエッチくらい普通でしょ?」

 プレゲトンがニッコリと笑う。
 そして、言葉を続ける。

「あー、もしかして処女?」

「当たり前です!」

 シエラが怒鳴る。

「そっかー
 でも、亜金の童貞は私が貰うわよ?」

 玉藻が一瞬複雑そうな顔をする。
 しかし、すぐに言葉を放つ。

「私が貰う」

「わ、おとなしそうな顔をして大胆ね」

 プレゲトンがくすりと笑う。

「あー。
 話の途中悪いが、亜金をパンドラ艦に預けるがいいか?」

「あ、すみません」

 シエラが顔を赤らめ小さくなって謝った。

「じゃ、よろしくね」

 プレゲトンが、バルドに向かっていう。

「アンタも来るのか?」

 バルドがそいうとプレゲトンが笑う。

「当たり前よ!
 なんたって私は亜金の武器なのだから」

 するとジョーカーが笑いながら言った。

「亜金モテモテだな」

「えっと僕の話を勝手に進めないでください」

「なにか問題でもあるの?」

 一花が首を傾げる。

「いや、僕は誰ともエッチしないよ。
 呪われた血は途絶えなければいけない」

「子作りするだけがエッチじゃないわよ?」

 プレゲトンが亜金を見る。
 亜金の今にも泣きそうな目をしていた。

「ダメだよ。
 僕は誰にも愛されないから」

「どういうこと?」

 シエラが亜金の方を心配そうに見る。

「それが亜金の呪いよ」

 プレゲトンが答える。

「呪い?」

「ええ、亜金は『触れようとしたモノ全てを自分の武器に変える』ことができるようになった代わりに『人に愛されない』という呪いを受けたのよ。
 そして、さらに『好きになった人は、別の人としあわせになる』という呪いもあり代価として『人の不幸を食べて力にする』という能力があるのよ。
 ふたうも呪いがあるって珍しいことなのよ?」

「そんな……
 私知らなかった」

「そりゃそうでしょ。
 亜金の呪いはカリュドーンの猪のせいで覚醒して呪いが発動したの」

「でも、私は――」

 シエラがそこまでいいかけた。
 しかしプレゲトンがそれを言わせないかのように言葉を放つ。

「じゃ、あなた亜金とエッチできるの?」

「それは――」

「できないのでしょう?
 でも、私は出来るの」

「どうして言い切れるの?」

 シエラの問いにプレゲトンが言葉を放つ。

「だって私は人じゃないもの」

 プレゲトンの言葉にシエラは言葉を失った。

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