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 ――アンゲロス艦

「お前、所属は?」

 アンゲロスの隊長の男が亜金に尋ねる。

「わかりません」

「じゃ、名前は?」

「わかりません。
 でも、手帳にこれがありました」

 亜金は、その隊長に手帳を見せる。


「亜金か……」

「はい」

「その目だと嘘はついていうようじゃないな」

 隊長がため息を付いた。
 この隊長の名前は、ジョーカー・キング。
 アンゲロスには13個の部隊がある。。
 ジョーカーは、その中にある部隊の隊長のひとりだ。

「ジョーカー。
 とりあえず、パンドラ艦に連絡したわ。
 パンドラ艦は、合流するまで亜金くんを預かっていてほしいそうよ」

 女隊長がそういうとジョーカーは小さくため息をつく。

「そうか。
 んー、どうする?
 ウチの隊で預かろうか?」

 ジョーカーがそういうと女隊長が小さく笑う。

「うんん。
 亜金くんは、高校生だからあなたの隊より私の隊のほうが馴染むんじゃないかしら?」

「まぁ、そうだな」

 ジョーカーがそういってうなずいた。

「亜金くん。
 よろしくね」

「はい。えっと……」

「私の名前は、一花(いっか)よ。
 よろしくね」

「はい、よろしくおねがいします。
 一花さん」

「んー。
 みんなからは、一姉と呼ばれているんだー」

 一花はそういうと亜金は少し照れながらいった。

「一姉よろしくおねがいします」

「うん、よろしく!」

 一花は優しく微笑んだ。

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