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第57話 石を検分

危うく、危ない科学者になりかけたレイさんを武神様が首に手刀一発、強制終了⋯

〖助かった~〗へたり
〖ありがとう~武神ちゃ~ん〗ぎゅうっ
〖懐くなっ〗ぐい~っ
武神様、ナイス!

『こら、チビにチビ助、お前たち、あんまりイタズラが過ぎると母ちゃんたちに数日間抱っこ紐で一緒にいてもらうぞ』
『にゃああんっ』ぶんぶんっ
『きゅんんんっ』ぶんぶんっ
レイにいつの間にやら石を渡した張本人は、小虎ちゃんに古龍ちゃん。
自由奔放な二匹は遊びに行けなくなるなは嫌ーっと涙目で首を振っている。
〖まったく、イタズラ坊主どもめ〗ふぅ
龍お父さんも大変⋯

〖そんなことより、見てください。これ〗
そう言って、レイが魔力を込めた石を手に取る工芸神様。

〖これはまた、あの短時間でこれだけの数をよく入れたな〗
武神様が呆れるのも当然。純粋にレイの魔力だけが込められた石だけでも足下に小山が出来ている。その他には、ブツブツ言っていた通り、火は赤、水は水色、氷はアイスブルーなど、属性ごとに魔石が染まっていた。
中には
〖ねぇ、コレ、何かしら?〗
魔神様が手に取った魔石は、オレンジ色の魔石。だが、その中は雷が走るように中にピカピカ光が走っていた。
〖お母様、これも何かおかしいですわ〗
女神様が手に取った石の中は何やら、煙のようなものが燻っている。
〖何かガラスの容器みたいになってるわね。叩きつけたら割れそうな感じ?〗
じーっと石を見つめる神様たち。

〖まさにそれじゃないですか?投げたら割れるように薄くなってるのではないかと〗
工芸神様が石を触ったり日に透かしながら観察したあと、おもむろに

キュイーン

手の平に同じような魔石を作り出し

〖一番穏やかな物は⋯治癒ですかね?でも分かりにくいか?なら、聖水〗
ぶつぶついいながら、手の平の石に魔力を込めて、空中に放り投げると、
〖見ててください〗
あえて何でもない小石を投げて当てると

パーンっ

魔石が弾け⋯キラキラ

〖これ、聖水?〗
『おお、妾の庭が輝いておるのぉ』

『『『『すごい』』』』
エルフさんたちもようやく思考が動き出した。
レイさんの奇行に固まっていたのが解れたとも言う⋯

〖やはりそうでしたね。これなら魔力などいらず、ただ衝撃を与えて割りさえすれば、中に込められた魔法が発動するわけです〗うんうん
工芸神様が自分の仮説が合っていたことに満足気に頷いてます。

〖つまり、魔石の中身を魔法に、外側を割れやすい石に変質させたの?あの短時間でこんなに?〗
そう、無造作にころころ転がってるのです。無我夢中で遊んだら、周りがえらいことになってる感じ?

『やっぱり、ただもんじゃねぇな。源も、レイも』
『さすが愛し子の関係者ですね。やらかし具合が半端ないです』
料理長は呆れて、補佐さんは妙に感心してます。

〖ただ、まだ改善は必要ですね。簡単に割れすぎるようでは持ち歩いている際に誤爆するかもしれませんし、かといって硬すぎれば咄嗟に使えない⋯専用のホルダーを作りますか?いや、マジックバックに入れますか?まあ、石の強度や形をいじった方が⋯〗ぶつぶつ

〖わ~こっちにも火がついちゃった?〗
〖まあ、工芸神は比較的まともだから、やり過ぎにはならないんじゃない?〗
〖甘いですわ、お母様。きっとレイさんと組んだら、やりたい放題になりますよ〗
〖うっ〗
〖わ~それは困るかも~〗
〖うううっ〗
つくづく石を出さなければ良かったと、後悔する魔神様でした。

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遅くなりました。
お読みいただきありがとうございます。

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