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第44話 魔神様

精霊樹様と精霊樹の精様の過去を垣間見て、ショックを受けたが、決意を新たにした面々・・・

〖さて・・・魔力と魔素の話だったよね。魔神ちゃん、大丈夫?〗
〖ええ。大丈夫よ〗ぐすっ
〖ただし、聖域に戻ったらただじゃおかないわよ!締めてやるわ!〗めらめら
〖お母様、お手伝いしますわ!〗
あらあらまあまあ、愛されてるわね。精霊樹の精様は。

〖こほん。ええと、魔素についてはいいかしら?〗かああ

『はい』
そんなお顔真っ赤にしなくても・・・くすくす

〖してないわっ!じゃなくて、では、エルフさんたちはどうやってまそを取り込んでいるかしら?〗

あらあらまあまあ、強引に話を進めたわね

『どうやって・・・ええと、実践してみても?口では説明が難しく・・・』

〖ええ。大丈夫よ〗にっこり

『では・・・』
深呼吸して目をつぶったエルフのお父さん。両手を体の前で合わせてから少し離すとそこに・・・

きゅい~ん

待機中に舞っていた魔素が球体になっていく
色とりどりの魔力が集まり虹色の魔力の玉が出来上がった。でも
『え?』
目を開けてそれを確認したエルフのお父さんは、驚きで目を見開いていた

『あらあらまあまあ?どうなさったの?』

『いえ、今までこんなしっかりと目で魔素を捉えることがなかったので驚いているのと、こんなに濃厚な魔素を集めたことがなかったので、これをどうしたものかと・・・』

『あらあらまあまあ、やはり天界だからかしら?』

『そうかもしれません』

〖それなら、それ私が預かるわ〗ひょい
『え?』
『あらあらまあまあ、そんな簡単に』
さすが魔神様ね。

〖うん。いい感じに集まってるわね。手っ取り早く失った魔力を補うにはこれでいいと思うわよ〗

『ありがとうございます』

うんうん。すごいわね。でも何か含みがあったような?

〖では、こういうのはどうかしら?〗

そう言うとさっきの玉がほぐれて

『え?』
『『『えええ?』』』
『あらあらまあまあ?』

『まさか、属性ごとに?』
『『『す、すごい』』』
『あらあらまあまあ』

魔神様が立てた指先に一つ一つ違う色の玉が!

『全属性を同時に、別々に集めるなんて・・・』
『あなた・・・』
『全属性の魔法を同時に使うようなものだ・・・ありえない』
『『『・・・』』』
魔法に長けているはずのエルフさんたちが呆然としてるわ

〖あら、出来るわよ〗

『『『『え?』』』』
『あらあらまあまあ?』
色とりどりのたまの形が、矢尻のような形に?しかも、水、火、風、石、あとは氷に電気・・・違うわね、雷?

『『『『あ、ああ』』』』ぶるぶる

〖くすくす。そんなに驚かないで。あなた方にもこれからできるようになってもらうんだから〗

『『『『え、えええええ!?』』』』
『あらあらまあまあ、ほんとに?』
まさかよね?

〖本当よ。レイ、属性ごとに魔素を集められたら、どうなると思う?〗くすくす

『え?そりゃ、純度の高い魔力なら、それだけ威力が・・・あっ』
なるほど、そりゃそうよね

〖その通りよ。漠然とかき集めた魔力より、その属性だけを集められ純度が高くなれば、威力は増すわよね〗

『はい』
その通りだわ

〖だから、あなた方には普段は見ることが出来ない魔素を感じ取るようになってもらうわ。そして、その前に基本中の基本。魔力操作・・・魔力循環から初めてもらうわ〗ふふふ

で、できるかしら?

〖できるかしら?ではないわ。やるのよ。あなた達は人より強い力がある。それは分かってるわね?〗
『『『『は、はい』』』』
『え、ええ』
人より大きい力が私たちにはあるのよね

〖その通りよ。大きい力を持つということは、自分のためにも人のためにも使うことが出来る。そして、逆に人を傷つけることも簡単に出来てしまう〗

あ、そうか・・・

〖だからこそ、力を持つ者には責任がある。力は理解し、正しく使わねばならない。決して悪に呑まれてはならない・・・。あなた達に覚悟があるなら、私が責任を持ってあなた達を鍛えてあげる〗

そこには、凛とした強い目をした魔神様がいた。

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お読みいただきありがとうございます。遅くなってすみません。今日は朝から『転生初日に~』夕方に『小さな小さな花うさぎ~』も更新してます。よろしくお願いします。

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