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第9話 今度こそ

本日1話目です。よろしくお願いします。
☆。.:*・゜☆。.:*・゜


美味しく五年ぶり?のお食事を頂きました。
『ご馳走様でした』
〖お粗末さまでした〗くすくす
『あらあらまあまあ?なぜ、ご存知なの?』
こちらにも同じ言葉があるのかしら?

〖ふふふ。違うよ、教わったんだよ。最近ね〗
『誰に⋯あっ』
もしかして⋯?

〖命をいただくからありがとう。作ってくれた人にもありがとう。だから、感謝を込めて『いただきます。ごちそうさま』でしょう?〗にこっ

『⋯その通りです』
ああ⋯

〖あと、これもだよね?『ボン・キュッ・ボンのうらやまけしからんボディ!女の敵!』〗ビシィッ!

『⋯⋯』
ふ、ふふ⋯

〖僕の奥さんと娘がね?言われたんだよ〗くすくす

『⋯あ、あらあらまあまあ、流石、私の孫ね、よく、分かって⋯ふううっ』ぼろぼろ
ああっ!本当に生きてっ⋯!

『⋯⋯』
ぽんぽん⋯
精霊樹の精様が何を言わずに抱きしめてくれて、背中をぽんぽんとしてくれている。

〖ごめんね。貴女方を辛い目に合わせてしまって。全ては僕らの責任なんだ〗

主神様が頭を下げている?なぜ?

〖貴方のお孫さんはね?そもそも、貴方たちがいた世界に生まれるはずではなかったんだ〗

『え?』
どういうこと?

〖あの子はね?この世界の愛し子なんだ。世界中から愛され大切にされるはずだった。僕たちもね、とてもとても彼女の誕生を楽しみにしてたんだよ〗
主神様が酷く悲しそうな笑顔を見せた。無理矢理な笑顔を⋯私は黙って続きを聞いた

〖この世界もね、貴方のいた世界ほどではないけど、何人か神がいるんだよ。ここは魔法のある世界。だからね?貴方たちがいた世界と違って、何もかもが発展半ばなんだよ。もちろん、娯楽なんかは極端に少ない〗

なるほど、魔法があるがために、化学とかないから、色々発展しなかったのね。

〖それでね、一人の神だったヤツがね?そんな世界に飽きたんだ〗

『え?』
『⋯』ぎゅう
天界樹の精様が強く抱きしめてくれる

〖まずヤツは⋯今は邪に落ちて神ではなくなっているからヤツと呼ぶね。ヤツは僕たちの気づかないところで禁断の遊びを始めたんだ〗
淡々と語っているが、顔は辛そうに歪められている

『禁断の遊び⋯?』がたがた
嫌な予感がする
『⋯』ぎゅうっ

〖そう。地上の人達はね、こう呼んでるんだ『迷惑な異世界人』とね〗

『迷惑な、異世界人⋯』ドクン
『⋯』

〖そう。黒髪、黒目の異世界人。自分たちのことを勇者や、賢者と言い、チートだ!と騒ぐ〗

『⋯日本人?』がたがた
『⋯』

〖そう。ヤツは好んで地球の日本という所から、僕たちの目を盗んで転生させていたんだ。貴方たちの国はラノベっていうのがあるんでしょ?〗

『え、ええ』
転生して世界を救うっていうやつね

〖そう。転生させられたものたちは皆似たようなことを言ったんだよ⋯〗

『⋯何となく想像がつくわ』
でも、世界を救ったんじゃないの?

〖いいや〗ぶんぶん
違うの?

〖この世界にはね、倒すような魔王も、助けを必要としている国もないんだよ〗
ない?

〖そう。ないんだ⋯そんな世界で突然現れた得体の知れない者たちが『自分は勇者だ!俺がこの世界を救ってやる!』『お前たちのために自分が戦ってやるんだ!だから対価を払え!』『何をしても俺は許されるんだ!』などと騒いだ所で戦う相手などいない。すると、この世界の者たちはどう思うかな?〗

どうって⋯
『何を言ってるんだとか⋯』

〖何を言ってるんだ?とか、相手にしなくなるよね?すると、どうなると思う?日本人たちは〗

『⋯ど、どうなったの?』
聞きたくない⋯

〖『どうして魔王が居ないんだ!?』『俺は呼ばれてきたはずなのに』『なぜ誰も信じてくれない?』『なぜ誰も言うことを聞かない!?』次第におかしい事に気づくよね?そして⋯〗

『⋯』

〖自分は騙されたことに気づくよね?そして自分が孤独なことに気づくよね?そして、元の世界に帰ることも出来ない。そこで更に気づくんだよ、元の世界の家族にも、友人にも二度と会えないと⋯〗

『⋯』がたがたがたがた
震えが止まらない⋯
『⋯』ぎゅう

〖壊れるよね⋯。しかも彼らの言うチート⋯なまじ力がある者が暴れたら〗

『⋯あ』
ま、まさか⋯
『⋯』ぎゅうう

〖そうだよ。自殺した者もいた。この世界の者に殺された者もいた。だって、そうしなければ自分たちの命が危ないのだから⋯〗

『⋯』
なんてこと⋯

〖⋯ヤツは、それを見て楽しんでたんだよ。命を遊び道具にしたんだ。でも⋯〗

『⋯でも?』
嫌だ、聞きたくない
『⋯』

〖でも、ヤツは、これにも飽きたんだ〗


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この辺りのお話は、『転生初日に⋯』を、お読みの方はご存知かと思いますが、しばしおつき合い頂けたら嬉しいです。初めての方ももうしばしシリアスさんにおつき合い下さい。
よろしくお願いします。

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