来るぞ、来るぞ・・・!
思わずぽかんとした表情を浮かべそうになったが、あわてて怯えた表情を見せる。
「とぼけんじゃねえよ、さっきギルドで大量に稼いでたろ?」
「あれだけの量だ。さぞかし大金が懐にはいっただろうよう」
・・・なるほど、金か。
あれだけの大荷物だ。マジックポーチやらの分を除いても、稼ぎとしては十分の量だろう。
「さっさとよこしな。出ないと、ここから出られなくなるぜ?」
スキンヘッドの男がポキポキと拳を鳴らす。ついでに首もコキコキと・・・。
・・・あれは、多分脅しのつもりだろうなあ。
普通の人なら多分ひるむところだろうが、俺は違う(`・ω・´)✨
(死体とは言え)大型モンスターをこれまで何度も目にしてきたから、もう大抵のことにはびびらない自信がある。
思わず遠い目をしながらふっと笑ってしまったが、相手は俺が恐怖で何も言えないと勘違いしたらしい。
3人はげへげへと厭らしい笑みを浮かべながら俺に近づいてきた。
深呼吸を一つして、拳を構える。
正当防衛だと思わせるために、武器は持たない。
・・・あと一歩!
距離が詰められ、動こうとしたその時。
「待ちたまえ」