バナー画像 お気に入り登録 応援する

文字の大きさ

347章 復帰

 フユコの治療の甲斐もあって、太腿、足首は順調に回復。マラソンの三日後には、出社できるまでに至った。

「シノブちゃん、おはよう」

「ミサキさん、おはようございます。太腿、足首は問題ないですか?」

 ミサキは太腿、足首の回復ぶりをアピールする。

「うん。問題ないよ」

 フユコが出社してきた。

「ミサキちゃん、おはようなのだ。体の調子はどうなのだ?」

「フユコちゃんのおかげで、とってもよくなったよ」

 フユコのアホ毛はまっすぐに伸びる。

「ミサキちゃんの役に立ててよかったのだ・・・・・・」

 マイはトイレから出てきた。

「ミサキちゃん、おはよう」

「マイちゃん、おはよう」

 猫アレルギー対策として、フェイスガード、マスクを厳重にしている。天敵に対して、万全の対策を取っている。

「アズサさんはまだですか?」

 勤務開始の五分前に、出社していない。

 シノブはいつにもなく、いらだった声を発する。 

「アズサさんの無断欠勤はこれで3回目です。本人に事実を確認したうえで、厳しい対応を取ります」

 欠勤するときは、必ず連絡を入れる。人として、社会人として最低限のマナーは必要不可欠だ。

「ミサキさん、カウンターをお願いします」

「うん。わかった」

 ミサキはカウンターに姿を見せると、たくさんの客が出迎えてくれた。

しおり