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第六十九話 破瓜の痛み

--翌朝。

 ラインハルトは早朝に目が覚めた。

 傍らではナナイが穏やかな寝息を立てて眠っている。

 ラインハルトは、ナナイを起こさないようにベッドから出ると、軽く入浴して身支度を整える。

 いよいよ明日、目的地の帝国軍要塞『狼の(ヴォルフス)(シャンツェ)』に到着するため、ラインハルトは軽く緊張していた。

 この航空母艦は、アルケットが運用してくれているので、ラインハルト達は探索任務に集中することができた。

 飛空艇での事前偵察。その準備の確認のため、ラインハルトは格納庫へ向かう。





 ラインハルトが格納庫に入ると、既にジカイラが装備の確認と準備を行っていた。

「ジカイラか。早いな」

「お前もな。もう起きたのか」

「探索の準備か?」

「まぁな。海賊の(たしな)みってやつだ」

 ジカイラは愛用の斧槍(ハルバード)(タワー)(シールド)を飛空艇に積み込んでいた。

 そして、海賊剣(カトラス)とナイフを腰のベルトに付けた鞘に納めると、ラインハルトの方を向く。

「お前こそ、こんな早朝からスッキリ爽やかな顔して、って・・・」

 ジカイラは、そこまで言うとラインハルトの変化に気が付く。

「ははぁ~ん。さては、お前。昨夜はナナイとお楽しみだったな?」

 ラインハルトは驚く。

「どうして判った?」

 苦笑いするラインハルトにジカイラが得意気に話す。

「鏡を良く見ろよ? ()()殿()。シャツの襟に隠れるかどうかの位置にキスマークが付いているぞ」

 ジカイラに言われ、ラインハルトは洗面所に行き、鏡を見る。

 ラインハルトが、着ているシャツの襟と首の間に人差し指を少し入れると、首にキスマークが付いていた。

 制服のネクタイを締める時には、シャツの襟に隠れていたようで、ラインハルトは気が付かなかった。

(まぁ、目立たないから、これくらい、そのままでいいか)

 そう思ったラインハルトは、格納庫のジカイラの元へ戻る。

「キスマークなんて、気が付かなかった。言い触らしたりするなよ?」

「心配するな。判ってるって」







 ナナイはラインハルトの部屋で、いつもより少し早く目覚めると、ラインハルトがいないことに気が付く。

 ナナイは軽く入浴して自分の部屋に戻ると、昨夜の事を思い出しながら上機嫌で身支度を整える。

 明日の狼の(ヴォルフス)(シャンツェ)偵察の準備のため、格納庫に向かう。

 ナナイが格納庫に入ると、既にラインハルトとジカイラが明日の準備をしていた。

 ナナイは二人に声を掛ける。

「二人とも、早いのね」

 ラインハルトとジカイラが答える。

「君こそ」

「おはよう。ナナイ」

 ナナイはジカイラが重武装を用意していることに気が付く。

「戦闘は想定していないけど。随分、重装備ね」

「用心するに越したことはないからな。海賊の(たしな)みってやつさ」

 ジカイラが続ける。

「お前らこそ、二人で斬り込んだりするなよ? ガレアスの時みたいに。今度は、何が出てくるのか判らないからな」

 ラインハルトは苦笑いしながら答える。

「無茶はしないよ」

 ジカイラが二人に尋ねる。
 
「そう言えば、この飛空艇はなんて名前なんだ? 大砲が二つ付いてるぞ?」

 ナナイが書類を見ながら答える。

「『739型ガンシップ エインヘリアル 』って書いてあるわ」

 ラインハルトが感想を言う。

「『選ばれし(エイン)勇者の魂(ヘリアル)』か。良い名前だな」 

 ジカイラも答える。

「気に入った。カッコいいな」

 小隊は、陽のある明るい間、明日の偵察の準備を整えていた。






--夜。

 ナナイがラインハルトの部屋に来る。

 秘密警察の一件以来、状況が許す限り、ナナイはラインハルトと一緒に寝ていた。

 ナナイはベッドで寛ぐラインハルトの傍らに座ると、ラインハルトを労う。

「いよいよ明日ね」

「そうだな」

 ナナイはラインハルトに抱き付いて甘えると、ねっとりと深くキスした。

 キスを終えると、昨夜と同じようにナナイは羽織っているガウンを脱ぎ、ラインハルトのガウンとパンツを脱がす。そして、舌先でラインハルトの男性器を舐め、口淫を始める。





 ラインハルトは自分が受け身になっているだけではなく、ナナイにもしてあげることにした。

「ナナイ。お尻をこっちに」

 ラインハルトに言われるまま、ナナイは恥じらいながら両足を揃えて自分のお尻をラインハルトの左腕の方へ向ける。

 ナナイは、雑誌の図解と解説に書いてあった事までの知識しかなく、ラインハルトの意図が判らなかった。

 ラインハルトは、両手でナナイのお尻を撫でると、ゆっくりとパンツを降ろして脱がせる。

 ナナイは、ビクンとお尻を動かして驚いた様子だったが、ラインハルトにされるがままにしていた。

 ナナイの滴る体液がパンツと秘所の間に糸を引く。

 ラインハルトは、ナナイに対してまだ前戯も何もしていなかったが、顕になったナナイの秘所は、既に内側から開くようにめくれており、綺麗なパールピンクの粘膜が溢れる体液で室内の灯りを反射して光っていた。

 ラインハルトは両腕をナナイの腰に回すと、自分の胸の上にナナイのお尻を抱き上げる。

 ナナイの秘所全体を口で吸い、内側を舌で探る。

 そして、舌先で陰核の包皮を剥くと、再びナナイは、ビクンと腰を反らせた。

 ラインハルトが三度繰り返すと、押し寄せる快感から、ナナイは男性器を咥えていられなくなり、口から離すと、切なくか細い声で喘ぎだした。

「ああぁあぁっ・・・はぁっ・・・んんっ・・・あっ・・・」

 無意識に手を握るナナイの爪先がラインハルトの太腿を引っ掻く。

 尚もラインハルトが続けると、ナナイの下半身は小刻みに痙攣しだし、ナナイ自身はクタッと動かなくなった。





 ラインハルトは、自分の上からナナイを降ろし、自分が使っていた枕にナナイの頭を置き、正常位で覆い被さるように上からナナイを見る。

 ナナイは全身に汗を流し、顔だけでなく、耳や首、胸元まで紅潮していた。

 ナナイは、軽く握った右手の甲を口元に当て、恥じらいから顔は背けていたが、ラインハルトを見詰める潤んだエメラルドの瞳が切実にラインハルトに訴え掛けていた。

「抱いて欲しい」と。

 ラインハルトはヘソまでそそり勃つ自分の男性自身をナナイの秘所に当てると、一度だけ尋ねた。

「いいのかい?」

 ナナイは無言で頷く。

 ラインハルトは、ゆっくりとナナイの胎内(なか)挿入する(いれる)

「んんっ・・・」

 破瓜の痛みにナナイの顔が歪む。

 ラインハルトの男性自身は、最初、軽い抵抗があったものの、根本までナナイの胎内(なか)に入った。

 ラインハルトはナナイが涙ぐんでいることに気が付く。

「大丈夫?」

「・・・大丈夫。嬉しいの。抱いてくれた。・・・愛してる。大好き。離さないで。お願い」 

 そう言うと、ナナイはラインハルトの首に両腕を回すと、ねっとりとキスを繰り返した。

 ラインハルトはナナイの胸を揉む。

 掌に余る大きさのナナイの胸は、先が固くなっているのが判った。
 
 ナナイの下半身は、ずっと小刻みに痙攣して震えていたが、ラインハルトが挿入したことで、震えが大きくなっていた。

「ごめんなさい。止まらないの」

「気にしなくていい」

 ラインハルトはナナイの両肩を抱いて耳元で囁く。

「いい? 動くよ?」

「うん」

 ラインハルトが腰を動かすと、ナナイは内側がめくられる快感に堪えきれず、再びか細い声で喘ぎだす。

「あうっ・・・はぅ・・・あぁ・・・んあっ・・・あああぁ・・・」

 ナナイの秘所から多くの白濁した体液が滴り、ラインハルトが腰を動かす度に淫靡な音を立てる。

 ナナイはラインハルトにすがりつき、無意識にその背中に爪を立てていた。

 程なくラインハルトはナナイの胎内(なか)に射精する。

 脈を打って出された子種は子宮の入り口に当たり、ナナイはその快感により同じタイミングで性的絶頂に達して身体を反らせる。

 交わりを終えた二人は再びキスする。

「痛くなかった?」

挿入する(いれる)時、ちょっとね。気持ち良かった」

 二人は互いに微笑むと、ラインハルトはナナイに腕枕をし、互いの温もりを確かめる。

 そのまま二人は深い眠りについた。

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