231章 ホテルのルール
15分ほどで、宿泊する部屋に到着する。フロント、客室はそれなりの距離がある。腹の虫を感じる前に、移動をするように心がけよう。
「客室はこちらになります」
案内されたのは、30人は住めそうな広い部屋。6人で利用するには、あまりにも贅沢な空間といえる。
室内に入る前に、3ミリほどの冊子を渡された。
「当ホテルのルールを記した冊子です。しっかりと目をお通しください」
ミサキは代表して、冊子を受け取る。
「わかりました。しっかりと確認させていただきます」
1つ目のルールは、食料の持ち込み禁止。こちらに違反した場合、すべての食料、水分を没収される。ホテルの夕食を食べられなくなる、ペナルティーも課せられる。
2つ目のルールは、建物を破壊しないこと。故意であると判明した場合、多額の損害賠償を請求される。こちらについては、当たり前のルールといえる。
3つ目のルールは、スマートフォンの持ち込み禁止。スマートフォンを持っている人は、フロントに預けるルールだ。こちらに違反すると、ホテル退室を命じられることもある。
4つ目のルールは、他の顧客とトラブルを起こさないこと。こちらに違反した場合、ホテルからすぐさま退出を命じられることもある。最高のおもてなしのために、妥協はしない方針を取っている。
ミサキはルールを読み終えると、シノブに冊子を渡す。彼女は真摯な態度で、ホテルのルールを記憶しようとしていた。